アコギ初心者にとって、簡単なようで意外とハードルが高いフィンガーピッキング。奏者のクセが出やすい奏法でもあるので、自己流で済ませてしまい、基本的な部分を見落としているケースも多いのでは?
そこで井草聖二をアカデミーの校長に迎え、極意をイチから教えてもらおう。
今回はハイブリッド・ピッキングについて。校長のアレンジによるYOASOBI「アイドル」に挑戦だ!
なお本連載はアコースティック・ギター・マガジンVol.98の抜粋となっている。誌面には指使いも記した「アイドル」のアレンジ譜面、奏法の写真解説も掲載。以下の動画と合わせてチェックしていただきたい。
井草聖二による解説動画
【初級】フラットピックと中指ピッキング
最初はハイブリッド・ピッキングの基本、ピックと中指を使って演奏します。
ピックで低音弦を、中指で高音弦を交互にピッキングします。
次の3〜4小節はピック弾きと指弾きを同じタイミングで弾きます。
ピック弾きと中指のピッキングのタイミングがバラバラにならないように気をつけましょう。
最初は中指が思うように動かないと思いますが、感覚を掴むためにくり返し練習してみてください。
【中級】ハイブリッド・ピッキングの発展テクニック
ピックと中指〜薬指を使ったアルペジオ
次に薬指も足したハイブリッド・ピッキングでアルペジオします。
ルート音と次の音はピックで弾き、続いて中指→薬指の順番で弾きます。
薬指は通常の指弾きでもコントロールが難しいですが、ハイブリッド・ピッキングでは、さらにコントロールが難しくなります。
ピック弾きとの音色は変わって問題ありませんが音量は綺麗にそろうように意識しましょう。
ピック弾きと指弾きの切り替え
ここから実践的な内容です。
ハイブリッド・ピッキングのメリットは、鮮明でアタック感の強いピックの音色と、指弾きの優しい音色を使い分けて立体感のある演奏を作り出せることです。
このフレーズではアルペジオをハイブリッドで、メロディをフラットピックのみで演奏します。
1小節目の1〜2拍目は先ほどのアルペジオと同じパターン。
3〜4拍目からピックのダウン・ピッキング、アップ・ピッキングを交互に(=オルタネイト・ピッキングで)メロディを弾きます。
ピックで高音弦を弾く際は、手全体を下(ピックガード側)に持ってくると弾きやすくなります。
3小節目も同じ手順です。2と4小節目はハイブリッドでアルペジオを弾きます。
【上級】「アイドル」にチャレンジ
最後は、今回のまとめとしてYOASOBI「アイドル」にチャレンジだ。
井草校長によるアレンジ譜面と解説文は、発売中の雑誌『アコースティック・ギター・マガジンVol.98』に掲載されているので、そちらを参照してもらいたい。