Cプレイのアドリブ・ソロについて『現代ブルーグラスのフラットピッキング革命』第5回 by 齊藤ジョニー

Cプレイの魅力とは

 お疲れさまです、ジョニーです! 前回のGプレイに続き、今回はCプレイのソロの取り方を学んでいきましょう。Cプレイはフラットピッキングの歴史において最も早くスタイルが確立されたプレイキーで、フィドル由来のメロディアスな旋律や、和音の美しさを生かした演奏に長けたプレイキーです。アドリブの自由度はGプレイほど高くありませんが、古き良きマウンテン・ミュージックの風情を味わえる楽しいプレイキーです。本稿では現代フラットピッカーの間でもよく演奏されるスタンダードナンバーを通じて、Cプレイの奏法をご紹介します。

スケールの考え方

 Cプレイで使用されるスケールの大枠はGプレイと同じくメジャー・スケールとブルーノートの組み合わせです。ただ実際に弾いてみるとわかるのですが、Gプレイに比べてダイアトニック(つまりはドレミファソラシド)スケールを弾きやすい音の並びになっています。それゆえメロディアスなフィドルチューンを弾くのに相性がいいわけです(図1)。マイナー・ペンタトニック・スケールはあまり使われない傾向にあります。

Cプレイならではの運指方法

 Cプレイではソロ・フレーズの合間を和音でバックアップする奏法を多用するため、コード・フォームを常にキープしながら運指するイメージを心がけましょう。隙あらばコード・フォームに戻る! その意識が大事です。Ex-1は、人差指を2 弦の1フレットからなるべく動かさずに、中指と薬指をうまく使ってください。フレーズの解決終止とともにCコードのフォームに戻る癖をつけましょう。

YouTube連動!齋藤ジョニーによる実演動画

 誌面と連動した第4回目の試奏動画の様子はこちらから! 続きは誌面のエクササイズ譜例と合わせてチェックしてみてください。

第5回の内容

詳細はアコースティック・ギター・マガジン2023年10月号、Vol.98をご覧ください。

アコースティック・ギター・マガジン 2023年12月号 Vol.98

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齋藤ジョニー

さいとう・じょにー ブルーグラス、カントリーをルーツに持ち、バンジョーやマンドリンといった楽器も弾きこなすマルチプレイヤーとしても活躍するシンガーソングライター。現在は平井翔馬とのユニット、よこスクロールズやソロ活動、サポートと多岐に渡って活動中。

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