フォーク/カントリーの魂を受け継ぐシンガー・ソングライター、眞名子 新の“アコースティック・ギターと弾き語り”

カントリー味を感じる軽快なリズムに乗せた、爽やかな楽曲がテレビから聴こえてくる。そこにクレジットされている名前は、眞名子 新。間違いなく新しい音楽ではあるが、初めて聴いてもどこか懐かしい感覚を抱くだろう。3月に発売したムック『アコースティック・ギター弾き語りの新時代』では彼の”弾き語り”との出会いやこだわりがあらわになっている。

取材・文:福崎敬太 撮影:小原啓樹

※本記事は『アコースティック・ギター弾き語りの新時代』(小社刊)の内容を転載したものです。

“お客さんを幸せな気持ちにできたらいいな”ーーそれが最初に音楽を志すきっかけに

眞名子 新

──まずは“弾き語り”というスタイルとの出会いから聞かせてください。

 僕が高校生の頃、兄がラジオから流れてきたSUPER BUTTER DOGに“ひと耳惚れ”して、家の車の中でも流すようになったんです。そこでハナレグミさんのことを知って、YouTubeで「一日の終わりに」(『音タイム』収録/2002年)のライブ動画を観たのが始まりですね。その映像を観て、“幸せな空間だな。自分もこのライブの一員になりたいな”って思ったんです。もともと音楽が好きだし、歌うことがすごく好きだったので、自分は歌う側でお客さんを幸せな気持ちにできたらいいなって。それが最初に音楽を志すきっかけになりましたね。

──それ以降、弾き語るアーティストはどんな方を聴いていましたか?

 山崎まさよしさんが自分のギターの師匠で。『ONE KNIGHT STANDS』(2000年)のコードブックで練習した「One more time, One more chance」と「セロリ」が、最初にギターでコピーした曲でしたね。あとは星野源さんや清竜人さんなど、弾き語りの人を聴き漁っていました。落ち着いた音楽が好きだったんです。で、大学生になって、それまでやっていたサッカーを辞めて、自分の好きなことをやりたいと思って選んだのが音楽でした。そこからちゃんと音楽をやり始めたら、ボブ・ディランにすごくハマったんです。初期のフォークなアルバムがすごく好きで、今も聴き返して曲作りに生かしていますね。

──作曲も大学生の頃から始めたんですか?

 そうですね。その頃はカントリーは聴いていなかったので、完全にフォークな音楽を作っていました。当時は性格もけっこう暗くて、尖っていたというか。それで暗いフォークがどんどん好きになっていったんですよね。

感覚的に自分がうまくノレていると思える時が一番良い状態

──弾き語りはどんなことを意識しながら演奏していますか? 例えば「さいなら」だとツー・ビートをしっかりと感じるような弾き方で、ドラムのキックのようなグルーヴを感じます。

 それで言うと、たしかにキックがドンドンってしっかり鳴っているイメージを持ちながらストロークしていますね。

──「マシかもしれない」のような歌い上げるような曲だとどうでしょうか?

 どちらかというと歌のほうに注力をしている気がしますね。感覚的に自分がうまくノレていると思える時が一番良い状態なので、あまり縦を意識したりリズム・キープをしようっていう意識はないですね。全体のうねりとかを感じながら、歌っている感じです。

── フラットピックもフィンガーピッキングも使っていますが、どのように使い分けていますか?

 そう言われると、弾き語りの時は指弾きで、バンドの時はピックを使うことが多いですね。弾き語りだと、ストロークも指で鳴らすことで、“チャッ”じゃなくて“ぶわんっ”っていう感じになるんですよ。自分の中でもそういう感覚でリズムを取るのが好きなんだと思います。

続きは『アコースティック・ギター弾き語りの新時代』をご覧ください!

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