アコギ初心者にとって、意外とハードルが高いフィンガーピッキング。
奏者のクセが出やすい奏法でもあるので、楽勝だぜ!という人も自己流で済ませてしまい、基本的な部分を見落としているケースも多いのでは? そこで井草聖二をアカデミーの校長に迎え、極意をイチから教えてもらおう。
今回はストリング・ヒットを用いて演奏をグルーヴィに彩る方法を伝授する。ゴーストノートの違いも合わせて解説しよう。
最後は校長のアレンジによる「丸の内サディスティック」に挑戦!
なお本連載はアコースティック・ギター・マガジンVol.95の抜粋となっている。誌面には指使いも記した「丸の内サディスティック」のアレンジ譜面、奏法の写真解説も掲載。以下の動画と合わせてチェックしていただきたい。
ストリング・ヒットとゴーストノート
上譜面のストリング・ヒットは右手親指の側面でスネアドラムのような音を出します。
基本はスネアと同じ、2拍目、4拍目に入れます。
同時に手前のベース音をミュートする役割も持ちます。
4〜6弦あたりを2〜3本まとめて叩くイメージです。リキまずに素早くヒットさせるのがポイント。
下譜面のゴーストノートは左手で弦をミュートしピッキングします。
こちらはハイハットやフィルなどを担当します。
ひとつ目は親指、人差指を使ったパターン、ふたつ目は右手は通常のアルペジオのようにピッキングします。
コード弾きの合間にストリング・ヒットを入れる
それでは実際にストリング・ヒットを入れてリズムを作ってみましょう。
譜面は「丸の内サディスティック」を想定した練習フレーズです。
1、3拍目はコードを弾きます。
ピッキング・フォームをあまり崩さず、2、4拍目にストリング・ヒットするのがポイントです。
ストリング・ヒットと同時に人差指~薬指を弦に添えてコードをミュートしましょう。
ストリング・ヒットした際に打音以外の余計な音が鳴っていないか注意深く聴きながら弾いてください。
ゴーストノートを交えてよりグルーヴィに
ゴーストノートを足して、よりリズミカルなパターンに挑戦しましょう。
ポイントは2拍目、4拍目のストリング・ヒットの役割、それ以外のゴーストノートの役割をそれぞれ意識すること。
特に親指は、ストリング・ヒットは側面で叩き、ゴーストノートは通常のピッキングをします。
C♯7のあとは変則的なパターンです。このようなフィル的なフレーズもマスターするとよりクールな演奏になります。
「丸の内サディスティック」にチャレンジ!
まとめとして、井草校長のアレンジによる「丸の内サディスティック」に挑戦しましょう。
1コーラス分の譜面と解説は、アコースティック・ギター・マガジン2023年3月号、Vol.95をご覧ください!