今回で13回目を迎えたフィンガーピッキング・アカデミー。基本が大切となってくるフィンガーピッキングを独学で練習して変な癖が付いてしまうと、いざ難度の高いフレーズに直面した時にうまく対処できない場合も出てくるかもしれません。本連載はYouTubeと連動しているので、そんな心当たりのある方は、ぜひ第1回目から遡ってフィンガーピッキングの基本をおさらいしてみてください。
今回のテーマは、前号に引き続き“ハイブリッド・ピッキング”です。実践編では、Adoのヒット曲「私は最強」(映画『ONE PIECE FILM RED』劇中歌)のソロ・ギターにチャレンジしてみましょう。
なお本連載はアコースティック・ギター・マガジンVol.99の抜粋となっているので、以下の動画と合わせてチェックしてみてください。
井草聖二による解説動画
【初級】パームミュートとアタック
まずは簡単なコードでパームミュート&アタックを覚えましょう。2拍目と4拍目にアタック音を入れることでスネアドラムの役割を果たします。
やり方は手のひらをブリッジに軽くつけてミュートした状態で低音弦をダウン・ピッキングします。
ミュートする時にそっとブリッジに添えるのではなくピッキングと同時にブリッジを叩くように手を置くとパーカッシブな音が加わります。感覚が掴めるまで何度も練習してみましょう。
【中級】ハイブリッド・ピッキングを駆使したアイディア
ハイブリッド・ピッキングで8ビートを刻もう
ベース音を8分音符で刻みながら中指と薬指で高音弦をピッキングします。
低音弦は最初からミュートし2拍目と4拍目はアタックを加えます。
3小節目からのGコードでは6弦をピックで、1〜2弦を指弾きで弾くので右手の人差指と中指が大きく開くことになります。慣れるまでは違和感があるので、感覚をゆっくり掴んでください。
ハイブリッド・ピッキングのコンビネーション
ハイブリッド・ピッキングとフィンガーピッキングのアルペジオを交互に切り替えるトレーニングです。
1拍目はルート音と次の音をピックのダウンで弾き、次に中指→薬指のハイブリッドでアルペジオします。
2拍目はストリングヒットし、その後はピックのダウンとアップ(オルタネイト・ピッキング)でアルペジオします。
3〜4小節目はハイブリッド・ピッキングのアルペジオのあとにスケールをピックだけで演奏します。
写真4:ストリングヒット
写真5:オルタネイト・ピッキングのアップ・ピッキング前
【上級】「私は最強」(Ado)にチャレンジ
最後は、今回のまとめとしてAdoの「私は最強」にチャレンジしましょう。井草校長によるアレンジ譜面と解説文は、発売中の雑誌『アコースティック・ギター・マガジンVol.99』に掲載されているので、そちらを参照してください。