原曲を真似するよりも、自分が弾ける中でうまく表現するのが好き
──まずは、近年の“ギタリスト”としての活動から教えてください。先日、川崎鷹也さんの「君の為のキミノウタ」の弾き語りカバー動画をアップロードしていたのを拝見しました。この曲をピックアップした理由は?
ファンの方々が“聴きたい”と言ってくれる曲はライブ配信などでお見せして、逆に僕が聴いてほしいと思う曲は、SNSに弾き語り動画をアップロードする形をとっているんですよ。
川崎鷹也さんは、もともとすごく好きなスタイルのアーティストだったので、この曲をいつかカバーしてみたいと思っていたんです。今回、ZEROBASEONEのJapan 2nd EP 『回帰LOVE』の活動にあたって日本に来る前にアップロードしたんですが、ファンの皆さんがすごく喜んでくださったので、これからも頻繁にやってみようと思っています。
──ライブ配信についても教えてください。Plus Chatなどのプラットフォームを通じて、ギターを弾き語る姿を見せることも多いですよね。
ファンの方々は僕と似ていて、“ギターを弾く姿が観たい”とよく言ってくれるんです。なので、“この曲をやってほしい”というリクエストがあれば、ライブ配信でお見せしています。
──こういったライブ配信で弾き語りを披露するために、どのような練習や準備をしますか?
以前、久しぶりにエレキ・ギターでライブ配信をした時は、何度か弾いて確認しましたが、アコースティック・ギターの場合は、事前の準備はせず、その場で弾くスタイルです。
僕がよく使うコード進行があって、カポを付ければキーを変えられるので、同じコード進行でほとんどの楽曲をカバーできるんです。自分なりのノウハウが詰まったコード進行なので、配信の時にもすぐに披露できるんだと思います。
──過去のライブ配信で、シンガー・ソングライター、HANROROさんの「Let Me Love My Youth」を披露する際に、原曲ではエレキ・ギターでプレイされているソロのパートをアコースティック・ギターでカバーしていて驚きました。
原曲をベースに、自分らしいスタイルを取り入れて、自分の演奏方法でうまく表現してみることが好きなんです。
──こういったソロ・フレーズは、エレキ・ギターで弾くよりもアコースティック・ギターで弾くほうが難しいのではないでしょうか?
エレキ・ギターはスピーカーにつなげるので、優しく弾いても音が出ますが、アコースティック・ギターは、手の力がかなりないと難しいと思います。
逆に、エレキ・ギターは音が敏感なので、弾かない弦をしっかりとミュートするのが重要ですね。
マーティンの000は、“幸運のお守り”のような存在
──現在、所有しているアコースティック・ギターについて教えてください。
アコースティック・ギターは2本で、マーティンの000-X2E-01 Sit-Mahと、クラフターのMind W Premium GCEを所有しています。
──愛用している、マーティンの000-X2E-01 Sit-Mahとはいつ出会いましたか?
このギターは“幸運のお守り”のような存在で、ちょうど『BOYS PLANET』(キム・テレが出演し、ZEROBASEONEが誕生するきっかけとなった2023年放送のグローバル・ボーイズ・グループ・デビュー・プロジェクト)が始まる頃に楽器店で出会いました。
──本器を選んだ理由は?
片手で軽々と持てるようなギターを探していたんです。音も良いですし、ボディが小さくて軽いので、海外などにも持っていきやすいと思って選びました。実用性が高く、扱いやすいギターですね。
──どのようなサウンドのギターですか?
軽やかにキラキラと響く、ちょっと爽やかな音が出るギターです。僕はそういう音色が好きなので、弦もあえて細いものを使っています。
──本日は、キム・テレさんが普段愛用しているマーティンの000-X2E-01 Sit-Mahのリニューアル・モデルにあたる000-X2E BRAZを撮影用に用意しました。
僕のギターとすごく似ていたので、まるで自分のギターを弾いているような感覚で弾くことができました。ケースもまったく同じなので、知らないうちに僕のギターをこっそり持ってきたのかと思いました(笑)。
──クラフターのMind W Premium GCEは、鯨のインレイが特徴的ですね。
クラフターは、どちらかというとボディ・サイズが大きいギターなのですが、柔らかくて少し丸みのある音です。なので、2本を比較すると、マーティンは“真剣”のようで、クラフターは“木刀”のようなイメージがあります。
──この2本のほかに、エレキ・ギターやエレキ・ベースも所有していますか?
正確なモデル名は覚えていませんが、フェンダーUSA製のエレキ・ギターを1本所有しています。ベースもフェンダーUSA製品のものですが、最近プレゼントしていただいて、使っています。
──ギターを選ぶ際に、最も重要視するポイントはありますか?
初めてギターを見た瞬間に、“美しい”と感じるようなギターが良いんです。あとは、ギターのシェイプです。シェイプが身体に合わないと、あまり手に取らなくなってしまうんですよね。
音に関しては、エレキ・ギターの場合はあとから音の調整がしやすいほうなので、そこまで気にしてはいないのですが、アコースティック・ギターの場合は、さっきも言ったとおり、ちょっと爽やかな感じがあるギターを選んでいます。
アコギは、心と体に安らぎを与えてくれる、友達のような存在です
──ギターを始めた当初は、コードを押さえるのが難しくて挫折する人が多いですが、キム・テレさんにもそういった経験はありますか?
もちろん最初は何も知識がない状態から始めたので難しかったです。でも、コードからコードへと素早く移動するノウハウと、人差し指で弦6本を全部押さえる方法(セーハ)を覚えてからは、少しずつスムーズに弾けるようになっていったと思います。
──これからギターを弾いてみたいと考えているZEROSEに向けて、アドバイスをください。
“ギターを習っていたけれど諦めました”、“どの楽器よりも難しいです”という話をよく聞くのですが、まずは“自分が好きな曲を練習してください”と伝えたいです。
ギターを理論的に学ぶことはとても良いことですが、自分が好きな曲のコードをひとつひとつゆっくりやりながら、遅いテンポから速いテンポまでをつなげていって、その中で自分のノウハウを発見してこそ、早く上達できると思います。
──ZEROSEに、アコースティック・ギターでカバーしてみてほしいZEROBASEONEの楽曲はありますか?
トライすれば、どの曲もカバーできると思いますが、デビュー曲の「In Bloom」はわりと弾きやすいので、自分のスタイルに合わせながら何度も弾けば、“(ギターを)気楽に弾けるようになった”と実感してもらえるのではないかと思います。
──ZEROBASEONEの楽曲のほか、「Promise Rings」(ドラマ『Chilling Romance』/2026年)や「If you」(ドラマ『Way Back Love』/2025年)などのオリジナル・サウンドトラックをソロ名義で担当していますね。こういったギターの音色が使われている楽曲とご自身の歌声との相性について、どのように考えていますか?
ノリの良いギター・サウンドは、歌ったり踊ったりしながら表現する時にうまく馴染むと思いますし、バラードなどの柔らかい楽曲に合わせたギターのサウンドでは、感性豊かに表現ができると思います。
──これらの楽曲を歌う時に、特に意識することは?
歌詞と感情を伝えることが一番大事だと考えているんです。なので、ギターの音色と僕の声が合わさった時に、聴いた方々がまるでその歌の情景の中にいるような感覚を作り出すというのが僕の目標です。
──キム・テレさんが考える、アコースティック・ギターの魅力とは?
コードからコードへと移動する時にギターの弦と指が擦れることで生まれる音があるのですが、僕はその音がとても好きなんです。自分の弾き方によっても変わるんですが、その音は、アコースティック・ギターだからこそ出せる魅力だと思っています。
──キム・テレさんにとって、アコースティック・ギターとはどのような存在ですか?
心身の安定を与えてくれる友だちのように、僕がひとりで気楽に歌いたい時に一緒にいてくれる存在だと思います。
機材協力:黒澤楽器店
ZEROBASEONE Japan 2nd EP 『回帰LOVE』
Track List
- イグジステンス
- Aphrodite
- TOP 5 (Japanese ver.)
©WAKEONE, Sony Music Labels Inc./BVCL-1562/2026年8月19日(水)リリース


















