ジミヘン・コードと裏コードの秘密『アコギで音楽理論講座』第19回 by ドクターキャピタル

ドクターキャピタルによる実演動画

まいど!ドクター・キャピタルです。今回は本当に特別な味わいのコードとその構成音、使い方とメロディのアプローチを紹介します。まずはギタリストの大きな誇り、ジミヘン・コード!

ジミヘン・コード

Ex-1って、カッコ良すぎませんか? 7(♯9)、いわゆる“ジミヘン・コード” の迫力とブルースらしさがすごいです。

Ex-1 カッコ良すぎる、ブルースっぽすぎるコード!

Ex-1

構成音(Ex-2)で注目する点は、非常に印象的なテンションノート♯9度です。

Ex-2 7(♯9)コードの構成音

Ex-2

以前本コラムの第11回では9、11、13のコード・エクステンションを紹介した時、現在の英語圏ミュージシャンは、緊張感のない普通の9など “tension”(緊張)と呼ばず、“extension”(拡張)と呼ぶことを紹介しました。でも♯9は思い切り緊張の表現効果を持つので、テンションと言えます。

3度と♯9度だけ同時に鳴らしてみたらわかりますが、周波数がけっこうぶつかる関係性です。♯9度(C7(♯9)の場合はD)は♭3(短3度)Eと同じ音ですよね。つまり、長3度 E も短3度 E も一緒に鳴る、メジャーとマイナー・コードのミックスになっています。

主和音としてのI7(♯9)コード

ブルース自体もメジャーとマイナーのミックスが代表的な特徴です。メジャー・キーのブルースなら、主和音としてI7(♯9)コードを使用し、その伴奏の上でマイナー・ペンタトニックやブルース・スケール(Ex-3)のメロディを弾くと完璧に決まります(Ex-4)。

Ex-3 マイナー・ペンタトニック・(ブルース)スケール

Ex-3

Ex-4 ジミヘン・コードに合うブルース・メロディ

Ex-4

続きはアコースティック・ギター・マガジンVol.106本誌にてご覧ください。

第19回の内容

アコースティック・ギター・マガジン 2025年12月号 Vol.106

SNSでシェアする

ドクターキャピタル

どくたーきゃぴたる アメリカ出身大阪在住ギタリスト、シンガーソングライター。音楽博士号を持ち、名門/南カリフォルニア大学の教壇に立つ現役のプロフェッサーで、ソロやユニットなどさまざまな音楽活動を継続。日本文化にも精通し、バリバリの関西弁を駆使した“Dr. Capital’s JPOP講座”で、YouTuberとしても存在感を高めている。

アコースティック・ギター・マガジン

バックナンバー一覧へ