演奏性や表現力がアップする“ナチュラル・ハーモニックス”『誰でも弾ける!松井祐貴式ハイテク・ソロ・ギター』第6回

“ナチュラル・ハーモニックス”にチャレンジ!

ポーンと綺麗に伸びる高音。今回は独特な響きを出す“ナチュラル・ハーモニックス”奏法にチャレンジしてみよう!

ナチュラル・ハーモニックス奏法をマスターすると、コード・フォームを押弦しながらメロディを伸ばすのが難しいフレーズでもしっかりとメロディを伸ばすことができたり、高音を綺麗に伸ばしたり、楽曲の演奏性や表現力をアップすることができる。

さらにハーモニックスの出し方だけではなく、実音との位置関係も理解し、ハーモニックスをより効果的に使用できるように理解を深めよう!

【BASIC】

譜例

早速ハーモニックスを鳴らしてみよう。指定フレットを押弦するのではなく、フレットバーの真上で弦に触れ(写真①)ピッキングをしたあと、すぐに弦から離そう(写真②)。

写真①
写真①フレットバーの真上で弦に触れる
写真②
写真②ピッキングをしたあと、すぐに弦から離す

高音に響くポーンという音が出たらソレだ! 最初はピッキング後の指を離すタイミングが難しいけど、少しずつタイミングをずらして、適切なタイミングを感じ取ろう。硬くなった指先ではハーモニックス音は出しづらいので、指の柔らかい腹側で触れることがポイント!

【STEP-UP】


次は同じメロディに伴奏を加え、ハーモニックスだった音を一部実音に変えて演奏してみよう。

実音とハーモニックスは同じ力でのピッキングでも音量差が出てしまうため、ハーモニックスのほうを少し大きめにピッキングするのがポイント(写真③)!

写真③
写真③ハーモニックスのほうを少し大きめにピッキングする

BASICと比べて実音とハーモニックスの音の関係性を感じなら演奏しよう(図❶)。そのほかのハーモニックスも鳴らしてみて、実音で同じ音がどこにあるのかを探してみると、より理解できるはずだ!

図❶
図❶実音とハーモニックスの音の関係性

POINT

今回のまとめ

高音に綺麗に響くハーモニックスの鳴らし方で一番重要なことは、ピッキングをしてから指を離すタイミングをしっかりと感じ取ること。早く離しすぎると実音混じりの音が鳴ってしまい、遅くなると響きの悪いこもった音になってしまう。

また、ハーモニックスと実音を弾き比べ、ピッキングの強さでの音量の違いや、弦への触れ方など、細かな違いをいろいろと試行錯誤して、楽曲の流れに沿った自然な音色のハーモニックスを鳴らせるよう、しっかりと練習しよう!

【課題曲】カントリーロード

課題曲の譜面は、アコースティック・ギター・マガジン2025年3月号、Vol.103をご覧下さい!

アコースティック・ギター・マガジン 2025年3月号 Vol.103

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松井祐貴

14歳よりギターを始め、独学でギターをパーカッションのように叩き、リズムをくり出しながら同時にコードとメロディを奏でるソロ・ギターの特殊奏法を習得。そのスタイルは動画投稿サイトやSNSで話題となり注目を浴びる。全国でのライブ活動を中心に楽譜制作、ギター講師など多岐に渡り活躍中。

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