宮沢和史の世界観を彩った2本のギターと三線|ギタージャンボリー2025使用機材

2025年3月1日〜2日に両国国技館で開催された、FMラジオ局J-WAVE(81.3FM)が主催する弾き語りの祭典“J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2025 supported by 奥村組”で、各アーティストが使用した機材の撮影に成功! 宮沢和史がソロの弾き語りで使用する2本のアコースティック・ギターと、名曲「島唄」を奏でた三線を見ていこう。

文=関口真一郎 撮影=アコースティック・ギター・マガジンWEB 協力=J-WAVE

Takamine/PT-307

Takamine/PT-307(前面)
Takamine/PT-307(背面)

柔らかな音色を奏でる国産エレガット

深みをたたえた太く伸びやかな歌声を聴かせてくれた宮沢和史。歌詞のひとつひとつを噛みしめるように歌う姿が印象的だった。

本器は2曲目の「風になりたい」と3曲目の加藤登紀子のカバー「難破船」で弾いたタカミネのエレガットPT-307。トップはシダー、サイド&バックはローズウッドで、タカミネ・オリジナルのパラスティック・ピックアップを搭載している。また、一般にクラシック・ギターにはポジション・マークが付いていないため、指板サイドにはフレットの目印となるシールを貼付。柔らかなフィンガースタイルで演奏された。

プリアンプ
プリアンプ・システムはCT-4BII。EQはローとハイを少し持ち上げている
指板サイド
指板サイドに視認性の高い大きめのポジション・マークを追加

Morris/S-93

Morris/S-93(前面)
Morris/S-93(背面)

フィンガースタイル向けならではのプレイアビリティ

1曲目の「中央線」とラストの「Myr(モイル)」で登場したモーリスS-93。フィンガースタイル向けに開発されたSシリーズのモデルで、トップにはアメリカン・シダー、サイド&バックにはマホガニーが使われている。マホガニー・ボディにしては、音の粒立ちのはっきりとしたハリのあるサウンドに感じられた。

フィンガースタイルを考慮し、ナット幅は44mmとやや幅広に設定。ベネチアン・カッタウェイ・ボディで、低音弦側に寄せた指板上のポジション・マーク、小ぶりなヘッド、モダンなブリッジ形状など、全体的にスマートなデザインに仕上げている。

コントロール
ライブ用にピエゾ・ピックアップを増設している
ペグ
ペグにはモーリスのロゴが入ったゴトー製のロトマティック・タイプを採用

沖縄県三線製作事業組合/宮沢和史モデル

沖縄県三線製作事業組合/宮沢和史モデル

名曲「島唄」を彩る伝統の音色

名曲「島唄」で演奏された三線さんしん。本器は沖縄の三線組合とのコラボレーションによって誕生した宮沢和史モデルで、三線の胴回りに付けるティーガー(胴巻)には清流で花開く水草の梅花藻(バイカモ)をイメージしたオリジナル図案をデザイン。国技館の和のテイストとたおやかな三線の響きが美しく調和していた。

J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2025 supported by 奥村組
https://www.j-wave.co.jp/special/guitarjamboree2025/

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