Taylor/814ce
テクニカルで多彩な奏法を実現するプレイアビリティ
2023年頃からアコースティックのメインとして活躍する、テイラーの814ce。スプルース・トップにインディアン・ローズウッド・サイド&バックのボディ、アフリカン・クレカリム・エボニー指板のトロピカル・マホガニー・ネックという材構成。
エレキのテクニカルなスタイルもアコギの弾き語りに盛り込む森にとって、その弾きやすがポイントで、速い運指にも対応できる弦高まで下げても、音がしっかり鳴ってくれるとのこと。
また、本器を手に入れてから、ルーパーを使ったリズミカルなアレンジなどを始めたそうだが、「大都会とアゲハ」などで見せたようなボディ・タップのサウンドなどがしっかり響いてくれるのも、使い続ける理由となっているようだ。
弦はエリクサーのNANOWEB Phosphor Bronze Extra Light(.010-.047)。しかし1弦の音が少し細く感じるようで、ソロでは2弦を多用することを意識しているとのこと。ゲージを上げても良いかも、と模索中だそう。
Taylor/GS Mini-e Koa
弾き語りの空間作りに最適な“ふくよかな音”
テイラーのGS Miniシリーズを弾き比べた中で音が一番良かったため、最近入手したというGS Mini-e Koa。“歌をちゃんと立てつつ、空間を作る時にはGS Miniが良い”とのこと。
「明日で待ってて」ではDADEADチューニングで使用したほか、「群青日記」も本器の温かなサウンドとともに歌い上げた。曰く“814ceはバチバチに弾く用で、GS Miniはふくよかな音を出す。対極にある感じが良いんです”。
Pedalboard

①KORG/DU-10(チューナー)
②Vemuram/Butter Machine(ディストーション)
③UAFX/Galaxy ’74 Tape Echo & Reverb(エコー/リバーブ)
④HEADRUSH/Looperboard(ルーパー)
⑤Vital Audio/VA-08 Mk-II(パワーサプライ)
自由な発想を形にする多機能ボード
森が弾き語り用に組み上げたペダルボードは、チューナー、歪み、空間系、多機能なルーパーで構成。接続順は①〜③で、③からDIに接続(※)。DIのアウトはそのままPAへと送り、スルー端子はルーパー④へと入力。④はリズム系、バッキング系、ボーカルの3つのループ・トラックごとに信号を分けてPAへと送られている。
※写真は終演後に撮影したため、会場でレンタルしたDIははずされていたが、本来は③のあとにDIがつながれている。
マイケル・ランドウ・モデルのディストーション②は、もともとエレキで使っていたもので、アコギで試してみたところ“ノリがよかった”ということで採用。「アイライ」や「剣とパレット」などで、本機を踏んだ熱量の高いディストーション・ソロを披露してくれた。
ライブ冒頭、「台風の目」の歌前のイントロダクション・パートで踏んでいたのが、テープ・エコー&リバーブ③。モジュレーション・リバーブのような使い方からフィードバック音を鳴らし、歌がカットインするという演出で活躍。リバーブやエコーの音も気に入っているそうで、“モジュレーションっぽい使い方をすると音が細くなるイメージがあったんですけど、これは細くならないんですよ”と語ってくれた。
ルーパー④は4イン/4アウトのモデルで、前述のとおり3系統に分けて出力している。モニターで録音/再生の状態がわかりやすいほか、用途の違うトラックを分けて出力できるため、PAで個別に音を調整できるというのも気に入っているポイント。
森 大翔LIVE「A day of YAMATO 69/25」
2025年6月6日(金)/東京・渋谷WWW X
18:00開場/19:00開演
チケット代:4,500円(一般)、3,500円(U-23)
※どちらもドリンク代別途