ドルフィンギターズ 大阪店スタッフ、木曽誠さんの解説が好評の本連載。今回、紹介するアルバムは、たま『さんだる』だ!
楽曲データ
アーテスト:たま
収録アルバム:『さんだる』
マンドリン使用曲:オゾンのダンス
名曲解説
ナゴムレコード・レーベルからデビュー、「さよなら人類」で一世を風靡し、イカ天ブームの頂点に君臨する伝説的バンド“たま”。
石川浩司の異色を放つパーカッション、知久寿焼の浮遊感漂うボーカル、柳原陽一郎の哀愁のあるアコーディオン&ピアノ、そしてポーカーフェイスで渋い歌声が魅力的な滝本晃司(Gさん)のベース、各々の個性が絶妙なバランスで共存する不思議な世界観は超唯一無二。
また、全員がボーカル&作詞作曲も行なうので、ある意味ビートルズ的とも言えます。
1990年発表の1stアルバム『さんだる』は、日本に衝撃を与えました。
大ヒット曲「さよなら人類」をはじめ、「学校に間に合わない」、「らんちう」、「方向音痴」、「日本でよかった」などなど、初期の名曲オンパレード、そして3曲目に収録されている「オゾンのダンス」は、フラット・マンドリンがかなりフィーチャーされております。
ライトでカジュアルなマンドリン・サウンドゆえ、たまの世界観にはぴったり、イントロ・伴奏・ソロとそれぞれの立ち位置での表情豊かに踊るマンドリン・プレイは、リスナーを和ませてくれます。
こういった曲を聴くと、マンドリンは、アコースティック・アンサンブルには、やはり欠かせない楽器だなと改めて思います。
小生、このアルバムのカセットテープを小学校の頃に“擦り切れるほど”聴いてました。
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選盤・文:木曽誠(ドルフィンギターズ大阪店)