Bコードの押さえ方|基本コード習得のためのコツと意識すべきポイント

ギター初心者にとって最初の難関となるのが、和音=コード。ビギナーがなるべく早く押さえられるようになるために意識すべきポイントを、主要なコードごとに伝授します! 今回はBコード。Fコードの難しさに隠れて見逃されがちだが、実はそれ以上に超難関なんです。

写真/文=アコースティック・ギター・マガジンWEB

Bコードの構成音と押さえ方

Bコードの押さえ方には大きくふたつのパターンがあります。まずはそのうちのお薦めのひとつとともに構成音を見ていきつつ、もうひとつのパターンも紹介しましょう。

押さえ方①

実際にB(押さえ方①)を押さえた写真
注:中指は弦に触れていません
B(押さえ方①)のダイアグラム
Bコードの押さえ方①のダイアグラム(※自分の視点から見た図となるので、正面から撮影した写真とは上下左右が逆になります)

BコードはB(シ)、D♯(レ♯)、F♯(ファ♯)の3音から成り立っています。

お薦めの押さえ方①は、1〜5弦の2フレットを人差指でセーハ(まとめて押弦/1弦:F♯、5弦:B)、2〜4弦の4フレットを薬指でセーハ(2弦:D♯、3弦:B、4弦:F♯)、6弦を人差指の先端でミュート(消音)となります。ルートは5弦のBです。

押さえ方①は手の形がシンプルなため、コード・チェンジする際にフォームを早く作ることができます。また、小指がフリーとなるため、2弦5フレットを押さえてBsus4にしたりと、特定のコード・チェンジがスムーズで行なえます。

押さえ方②

実際にB(押さえ方②)を押さえた写真
B(押さえ方②)のダイアグラム
Bコードの押さえ方②のダイアグラム

押さえ方②は、1〜5弦の2フレットを人差指でセーハ、2弦を小指で4フレット、3弦を薬指で4フレット、4弦を中指で4フレット、6弦を人差指の先端でミュートとなります。

押さえ方②は2〜4弦をそれぞれ個別に押さえているため、小指を離してBadd9にしたり、小指を5フレットに移動してBsus4にしたりと、特定のコード・チェンジがスムーズに行なえます。

Bコード(押さえ方①)の攻略法

ポイント①|人差指の側面を使う

人差指の側面を使う

2フレットのセーハは、人差指の側面で押さえるイメージで押弦しましょう。指の腹で押さえてしまうと、関節の溝の部分に弦が入って、うまく押さえられない場合があります。

また、押さえるべきは1弦と5弦の2本なので、力を入れるポイントもその2点に絞るイメージで弦を押さえることが重要です。

ポイント②|フレットの近くを押さえる

フレットの近くを押さえる

弦を押さえる場所は、フレットに近い位置になるように意識しましょう。

フレットから遠くなるにつれて、押弦するために必要な力が増していきますので、フレットの近くを押さえることで、より小さな力で押弦することができます。

ポイント③|薬指は第一関節を反らせて押さえる

第一関節を反らせる

薬指で2〜4弦をセーハする押さえ方①は、1弦をミュートしないように反らせる必要があります。

反らせる部分は薬指の第一関節部分で、そのためには指先で押弦するのではなく、指の腹を指板に押しつけるようなイメージを持つことがお薦めです。

ポイント④|人差指の先端は“触れるだけ”

人差指の先端で6弦に触れる

人差指の先端で6弦に軽く触れて、ミュートしましょう。

押弦してしまっても6弦の2フレットは構成音のF♯ですが、ミュートが必要です。押弦とミュートの違いを感覚的にできるようになるためにも、最初は“触れるだけ”という感覚を意識することが重要です。

Bコード(押さえ方②)の攻略法

ポイント①|人差指の側面を使う

人差指の側面を使う

2フレットのセーハは、人差指の側面で押さえるイメージで押弦しましょう。指の腹で押さえてしまうと、関節の溝の部分に弦が入って、うまく押さえられない場合があります。

また、押さえるべきは1弦と5弦の2本なので、力を入れるポイントもその2点に絞るイメージで弦を押さえることが重要です。

ポイント②|人差指と中指の間をグイッと開く

人差指と中指の間をグイッと開く

中指〜小指を2フレットに詰め込むためには、人差指と中指の間をグッと開くことが重要です。

これにより中指〜小指をコンパクトに収め、すべてが2フレットを押弦できるようにしましょう。

ポイント③|小指をしっかりと立てる

小指を立てる

2弦4フレットを押さえる小指が寝てしまうと、1弦のF♯音がミュートされてしまいます。小指をしっかり立てて1弦に触れないように意識をしましょう。

ポイント④|人差指の先端は“触れるだけ”

人差指の先端で6弦に触れる

人差指の先端で6弦に軽く触れて、ミュートしましょう。

押弦してしまっても6弦の2フレットは構成音のF♯ですが、ミュートが必要です。押弦とミュートの違いを感覚的にできるようになるためにも、最初は“触れるだけ”という感覚を意識することが重要です。

今すぐに弾けるようになりたい人へ〜1弦が鳴ってなくても良いでしょう

Bコードの難関ポイントは、なんといっても“1弦をミュートせずに鳴らす”こと。これをマストと考えると、Fコードを超える難易度に感じる人も多いのです。

しかし、1弦2フレットのF♯音は4弦4フレットでも鳴っていますので、省略してもOK。その場合は人差指は5弦のみで、1弦を人差指もしくは2弦を押さえている指でミュートしましょう。

そうすれば、難易度はグッと下がるでしょう。

1弦を省略したBコード

SNSでシェアする

アコースティック・ギター・マガジン

バックナンバー一覧へ