目次
“これさえ知っていればアコースティック・ギターがプレイできる”というノウハウを、取り組みやすい順に紹介する『ゼロからチャレンジ! アコギ』を項目ごとにお届け。今回は、知っておくと便利な譜面の表記を紹介します。
※本記事は『ゼロからチャレンジ! アコギ』(小社刊)より一部抜粋/再編集したものです。
タブ譜の表記やテクニックの記号以外にも、ギター・スコアには独特の記号があります。知っておくと便利な譜面表記を見ていきましょう。
略記号
同じ音やフレーズがくり返される場合、略記号を使ってスコアをスッキリと見やすくしています。
同音/同音型
同じ音、または同じ音型が続く時に使う記号です。同じコードが続く場合にも用いられます。右例の場合も、上のタブ譜と下のタブ譜は同じ意味になります。
小節単位での同音型
小節単位で同じ音型が続く場合に登場します。1小節のくり返しならばスラッシュ部が1本、2小節のくり返しならばスラッシュ部が2本、4小節ならば4本……という要領で、複数小節のくり返しにも用いられます。
曲の進行を表わす記号
バンド・スコアなどに出てくる記号です。好きな曲に挑戦する時は、これらの記号もチェックしておきましょう。
リピート・マーク
小節と小節を区切る縦線(小節線)上にあって、くくられた小節間をくり返します。複数回くり返す場合は、“○times Repeat”(または“○×”)が書き加えられます(○は数字です)。
カッコ
リピート・マークと併用して、くり返す部分の後半部のみが異なる場合に使われます。1カッコと2カッコがある場合、最初は1カッコに進み、くり返した時には2カッコに進みます。さらに違うバリエーションがある時には、3カッコ、4カッコ……と用いていきます。
ダ・カーポ(D.C.)
譜面の下側に、“D.C.”と記されていたら、その位置から最初の小節に戻ることを意味しています。
ダル・セーニョ(D.S.)
ダル・セーニョは、その位置からセーニョ・マークの記された場所に戻ることを意味しています。マークは譜面の上部に記され、“D.S.”はダ・カーポと同じように下側に記されます。
コーダ(Coda)
“to コーダ・マーク”の表記がある場合、以降にあるコーダ・マークに進みます。リピート・マークやダ・カーポ、ダル・セーニョがあった場合は、そのくり返し後に有効となります。Coda①、Coda②と複数用いられることもあります。
テンポ
曲やフレーズの速さを表わすのが“テンポ”の表記です。譜面では先頭に“♩=100”や“BPM=100”と書かれています。4分音符が1分間に鳴る回数を数字にしたもので、スピードが速いほど数字は大きくなります。
代表的な拍子
1小節の中に拍がいくつ入っているかを表わしているのが“拍子(ひょうし)”です。譜面の先頭に“4/4(C)”や、“3/4”と書かれています。4/4拍子(4分の4拍子)は、1小節の中に4分音符が4つ、3/4拍子なら4分音符が3つあるという意味です。