前号『アコースティック・ギター・マガジンVol.97』よりスタートした新連載「誰でも弾ける! 松井祐貴式ハイテク・ソロ・ギター」。ハイテク系ソロ・ギター・プレイヤー、松井祐貴氏がYouTube動画とともに完全解説! ここでは、本企画の“教則的内容&トレーニング譜例”を中心にお届けしよう。
なお、本誌では福山雅治の「家族になろうよ」のソロ・ギター・アレンジ譜も掲載している。コーナー後半で演奏動画を紹介しているので、気になった読者はぜひ『アコースティック・ギター・マガジンVol.98』(発売中)もチェックしてもらいたい。
第 2 回楽曲に厚みと迫力を! ストローク奏法をマスター
アルペジオだけで演奏しても十分楽しめるソロ・ギター。だけど、そこに少しストロークを加えるだけで、演奏する楽曲に音の厚みと迫力が増し、より表現力をアップさせることができるよ!
ストロークは右手の力の入れ方ひとつで、大きく音色を変化させることができる奏法。
今回はそんなストローク奏法の右手の使い方を中心に、どのタイミングで右手のどこにどのような力を加えるかを意識して、メロディを埋もれさせず、しっかりとメロディを引き立てる演奏の仕方をマスターしよう!
では、早速はじめてみよう!
【BASIC】ストロークで伴奏部分のみを弾いてみよう
まずは、ストロークをしてみよう。右手は人差指に親指を軽く添えた形を作ります(写真❶)。
弦を弾く時は、弦を押し込むのではなく、力を入れすぎず、軽く弦を撫でるイメージでストロークしてみよう。
6弦を弾かないコードの場合は、左手の空いている指で6弦を触って、6弦を弾いても音が出ないようにミュートしておこう(写真❷)。
【STEP-UP】ストロークで伴奏を弾きつつ、メロディを加える
次はストロークを伴奏として弾きつつ、メロディを追加したフレーズを弾いてみよう。
基本的にBASICの時同様、弦を撫でるイメージで。そして、メロディの弦を弾く瞬間だけ軽く添えていた親指に少し力を入れて押し込もう。
すると、その瞬間だけ音量が上がって、メロディが引き立って聴こえるようになるよ! 大事なのは親指に力を入れるタイミング。早過ぎても遅過ぎても、メロディがぼやけてしまうので注意!
POINT
・右手の親指は、人差指に添えるだけ!
・親指に力を入れるタイミングをしっかり意識!
・不要な弦は必ずミュート!
今回のまとめ
ストロークは力一杯弦を掻き鳴らすイメージがあるかもしれない。けれど、ソロ・ギターではメロディを綺麗に響かせるため、伴奏であるストロークは強く鳴らし過ぎず、基本的に弦を軽く撫でる程度のイメージを持とう。
最初は、メロディを引き立てるための親指に力を入れるタイミングをつかむのが難しいもの。ゆっくりストロークしながら、どのタイミングで力を入れると何弦の音が大きくなるかをしっかり聴き取りながら習得していこう!
【課題曲】「家族になろうよ」福山雅治
原曲のサビ部分でもストロークが使用されている本曲。ここでは、そのストロークが、くどくなり過ぎないよう、1拍目、3拍目にだけ残した形にアレンジしてあります。
※「家族になろうよ」のスコアは、本誌にて掲載しています。
●お知らせ
12月17日(日)に、松井祐貴の10回目のホール・ライブ決定! 詳しくは以下のリンクをチェックしてください。