齊藤ジョニーによる実演動画
これでジャム・セッションも怖くない!
今回はブルーグラスの楽曲構成について触れていきましょう。ブルーグラスの楽曲は、かなり厳密に構成が決まっています。かなりコンテンポラリーな作品でも、ほとんどの楽曲がこのマナーをベースにしてできています。
このことが、気軽に誰でもジャム・セッションができるブルーグラス独自の文化を形作っているというわけです。ですが同時に、この独特な楽曲構成が、ブルーグラスを学びたい人にとっての大きな障壁にもなっているのです。
よく他ジャンルの方とセッションすると、“あれ? もう2番行った? 今どこ?”など、必ずと言っていいほど皆さま構成を見失います。せいぜいコードが3つか4つしかないシンプルな音楽に、手練れのミュージシャンが四苦八苦しているのを見るといつも不思議に思うのですが、ブルーグラス・マナーに慣れているのとそうでないのとは、それほど大きな違いがあるのです。
でも、そんなことで“ブルーグラスってやっぱり変わってるなぁ、難しいなぁ”と言われてしまうのは不本意ですし、とてももったいないことです。
これまで3回にわたってブルーグラスのリズム・ギターを解説してきましたが、何より大事なのは、細かいことは気にせず1曲を通して弾いてみることです。そうやってまず全体像を掴めば、“なるほど、これでいいんだ!”と、もっとブルーグラスとの距離感を縮められるはず。それではやっていきましょう!
第11回の内容
- これでジャム・セッションも怖くない!
- 楽曲構成はワンパターン
- キックとエンディングの定番パターン
- 80年変わらない様式美
- 最小限の譜面をもとに楽曲を構成しよう!
- コラム1:ドレッドノート隆盛の陰にブルーグラスあり
- コラム2:スーパー・ギタリスト列伝③ビリー・ストリングス
詳細はアコースティック・ギター・マガジン2025年6月号、Vol.104をご覧ください。
