本当に難しいフレーズとは?|アコギ上達100の裏ワザ:第85回

アコースティック・ギターが上手くなりたい人のための“アコギ上達100の裏ワザ”。すべてのアコギ弾きに役立つヒントを紹介!


音の切り方を学ぶには
➡“難しさ”という概念を認識せよ

譜例の“A”、“B”、“C”で、どこが一番難しいと思いますか?

連続で弾く必要はないので、3カ所の難しさを想像してみよう

実は“C”です。1回しかピッキングしないのに、音を出す瞬間も止める瞬間も判断しにくいのです。次に難しいのは“B”。4の倍数で成り立つテンポの中で、3倍による音の長さを、シンコペーションを含めてテンポを崩さずにプレイすることが困難になります。“A”は一見、速弾きになる複雑なプレイですが、1度覚えてしまえば簡単に弾けてしまう何てことないフレーズです。

なお、ピッキングは、“A”はダウン&アップの連続(オルタネイト・ピッキング)です。“B”のピッキング回数は3回で、16分音符で右手を振り続け、ダウン→アップ→ダウンの順番にピッキングすることになります。“C”は右手を3回空振りしてからアップでピッキングし、4拍目で音を止めます。

一見簡単に見える“C”が最も難しい──これがリズムの難しさです。まずは長く音を出す音符、もしくは音を止める瞬間が重要になる音符をしっかりと表現できてこそ、“上手いプレイ”と言えるということを認識してください。

アコギ上達100の裏ワザ

著者プロフィール

いちむらまさき

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

著作に『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)など。

◎公式サイト:https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki

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