マンドリンやウクレレの奏法を取り入れる|アコギ上達100の裏ワザ:第76回

アコースティック・ギターが上手くなりたい人のための“アコギ上達100の裏ワザ”。すべてのアコギ弾きに役立つヒントを紹介!


3連符を習得したければ
➡マンドリンやウクレレのワザを研究せよ

ほんの一部だけでもいいので、ギターとは別の楽器のフレーズをコピーしてみると(ギターとチューニングが違う楽器も存在しますが)、突然のように楽しいフレーズが編み出せたりするものです。特に中級者は、いつも同じ手クセで弾いてしまいがちなので、この方法は有効です。

マンドリン
マンドリンの奏法に学ぼう

譜例Ex-1は、マンドリンの“クロス・ピッキング”と呼ばれるワザを、ギターのTAB譜に変換したものです。

Ex-1
マンドリンのクロス・ピッキング

マンドリンはフラット・ピックで弾く楽器なので、まずはピック使用で試してみてください。ダウン→ダウン→アップの連続で弾くことになりますが、このダウンの2連続は、かなり難しいはずです。ピックで弾けるようになったら、指弾きの“親→人→中”の繰り返しでも練習してみましょう。

続くEx-2は、ウクレレの“ジャカ”というスタイルに使われるストロークの3連符ワザです。

Ex-2
ウクレレのジャカ・ピッキング

Ex-1のマンドリン奏法と似ていますが、ここでは指弾きでトライしてみてください。人差指ダウン→親指ダウン→人差指アップの順番で弾きます。

ピッキング方法
人差指ダウン→親指ダウン→人差指アップ

練習する際には、メトロノームと一緒に、テンポ50からスタートしてみましょう。最初はテンポ70で限界が来ますが、2カ月も練習すれば、テンポ100で弾けるようになります。慣れないうちは“こんな奏法に意味があるのか?”とも思うでしょうが、そう思ったら、ウクレレの“ジャカソロ”スタイルの演奏を聴いてみてください。

このように、他の楽器にも興味を持って、それをギターに生かすことを考えてみると面白いでしょう。音だけを聴いてコピーするのもいいですが、楽器そのもののチューニングを学んで、その音の配列を研究してみるのもためになります。その意味では、バンジョーなんかもお勧めです。

アコギ上達100の裏ワザ

著者プロフィール

いちむらまさき

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

著作に『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)など。

◎公式サイト:https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki

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