プロでも弾けない音はある|アコギ上達100の裏ワザ:第66回

アコースティック・ギターが上手くなりたい人のための“アコギ上達100の裏ワザ”。すべてのアコギ弾きに役立つヒントを紹介!


コード・チェンジの瞬間に弾けないスポットが存在したら
➡裏拍はゴースト弦を弾く

プロにも“弾けないスポット”というのはあります。それが存在するのは、テンポの速い曲のコード・チェンジの直前です。しかしプロは、“弾けなくても、人には分からないようする”というワザを持っています。

例えば、譜例①のような遠くのフォームに移動する際、どうしてもE♭7に左手を移動するのに時間がかかってしまいます(ほんの0.05秒とかのタイムですが)。

譜例①
譜例①/弾けないスポットは必ず存在するので対処法を知る

そこで多くのプロは、“一瞬だけ開放弦を鳴らす”または“つながったフレットはスライドする”ことで対処しています(譜例②)。

譜例②
譜例②/開放弦とスライドを使った“ワザ”

前者は、♯や♭の付かないキーでは変な感じには聴こえません(ここにもカポの意義があります)。譜例の場合も、Cコードの後なので違和感はないでしょう。

また、後者は、譜例で言えばCコード・フォームをそのまま利用してE♭7に変換する手法で、最後に3弦6fを加えるだけです。

ただし、アコギでは少し弦を擦るスライド音が気になるかもしれません。それぞれを試して自分で選択しましょう。

アコギ上達100の裏ワザ

著者プロフィール

いちむらまさき

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

著作に『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)など。

◎公式サイト:https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki

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