Interview|石橋敬三(Logic Wave代表/開発者) Logic Waveが目指す世界とは?

ギターでの演奏の可能性を広げる製品を生み出しているLogic Wave。開発者である代表の石橋敬三氏にインタビュー。彼はどんな思いで製品を作っているのだろう? Logic Waveが目指す世界とはいかに。

取材・文:熊谷和樹 撮影:星野俊

ROLLY meets Logic Wave

楽器の可能性を違う角度から引き出せないか? それを毎日考えています。

ROLLY、石橋敬三
石橋敬三(写真右)◎京都大学工学部在学中にマンドリンに傾倒し、プロの楽器奏者として国際舞台でも活躍したのち、演奏体験の豊かさを追求する発明家へと転身。自ら企画・開発・製造までを手がけるLogic Waveを2022年に創設し、natu-reverbを始め独創的なギター・アクセサリーを発表。プレイヤー視点で楽器体験を拡張するアイディアを具現化し続けている。

──Logic Waveのものづくりを貫く軸はどこにありますか?

 私自身、長くアコースティック楽器を演奏してきて、その魅力を強く感じてきました。だからLogic Waveでは、まったく別の何かに作り変えるのではなく、“楽器本来の可能性を、自然な形で引き出せないか”を常に考えています。アナログや木の振動でしか得られない生のアコースティック体験をとことん豊かにしていきたい、という軸があります。

──代名詞的製品であるnatu-reverbの発想はどこから生まれたのでしょう。

 私はかつてニューヨークの地下鉄でマンドリンを弾いていたのですが、地下鉄構内は場所によって驚くほど響きの違いがあったんです。例えば、グランドセントラルでは大教会のような豊かなリバーブがある。一方で、余韻が短く雑音にかき消されてしまうような場所もあって、そんな時はいつも物足りなさを感じていました。そこで、いつどんな場所でも心地よい音響でアコースティック楽器を演奏できる装置を作りたい、と考えたわけです。

──アナログにこだわる理由は?

 最初からアナログ一択だったわけではありません。ただ、アコースティック楽器を弾く人は、木が鳴る感触や空気の揺れを楽しんでいると思うんです。そこに電気的な処理を足すより、物理的な仕組みで音が変化するほうが、自然なベクトルでおもしろいと思いました。もちろんデジタルの魅力や可能性は私も強く感じていますが、Logic Waveではアナログでどこまでできるのかを突き詰めてみたいんです。

──今後、どのような“楽器体験”を届けていきたいですか?

 新しい楽器体験を提案していく中で、最終的には世界中に“創造の種”を撒いていきたいです。例えば、誰かがLogic Wave製品を手に取ったとします。その人の頭の中に新しいインスピレーションが生まれ、新しい音楽表現が生まれる。世界中でそんなことが起こるとしたら、想像しただけでもワクワクしませんか? そんな風に創造のトリガーを拡散して、新しい世界の幕開けにひそかに関われたら最高ですね。

Logic Wave公式HP:https://logicwave.jp/

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