シンガーソングライターに理想の表現力を提供するハイエンド・モデル/ヤマハFG9誕生!

 1966年発表のヤマハの銘器FG180&FG150。エントリー・モデルからプロ・ミュージシャンに使用されるハイエンド・モデルまで、幅広いラインナップを展開し、時折“The FG”などの限定モデルをリリースし、現在のFG / FS Red Labelに至るまで脈々と続くヤマハ・アコースティックの定番モデルだ。
 そして、新生FGとも呼ぶべき“FG9”が先日行なわれた2023年のNAMMショーで発表。歌の伴奏としてアコースティック・ギターを使用するシンガーソングライターの表現力の追求のために、妥協なく開発したドレッドノート・スタイルのハイエンド・モデルという本格派で、これまでのヤマハ・アコースティックのイメージを塗り変える音像を持っている。

特徴

1.弾き手の表現に呼応する“力強さ”と“明瞭さ”を両立させた新設計

 弾き手が自身の表現力を余すことなく発揮できるよう、トップには木目と直交する方向に硬い稀少材アディロンダック・スプルースをヤマハで初めて採用し、構造的な強度を確保しつつ効率よく振動させることでドレッドノート・スタイルのギターに求められる力強い音量を実現するとともに、ヤマハのアコースティック・ギターならではの明瞭さを兼ね備えている。バック材の厚さを増し、反射板としての性能を高めることでボディ全体から発する音の力強さを強化。さらにネック・ジョイント部ではネックとボディが適度に切り離されるボルトオン構造を採用し、ピッキングによるエネルギーを効率よくボディに伝えることで音量を増す工夫が施されている。これらの新設計が、シンガーソングライターに理想の表現力を提供することだろう。ステージのプレイヤーを引き立てるシンプルさとハイエンドらしい高級感を兼ね備えたデザインも特徴だ。

2.好みに合わせて選べるふたつのサウンド・キャラクター

 新設計の構造によるFGらしい鳴りを軸にサイド&バックの異なるモデルを用意し、ふたつのサウンド・キャラクターから好みに合わせて選択できる。FG9 Rには、倍音が美しく響くインディアン・ローズウッド材を使用しており、より深いずっしりとした低音と伸びのある高音を生み出す。一方、FG9 Mには、中域に温かな音色をもたらすアフリカン・マホガニー材を使用。FGのサウンドをいっそう引き立てるとともに、軽やかで切れのよい音色で演奏できるだろう。

3.シンプルかつ細部に精緻さを感じさせるデザイン

 プレイヤーをステージ上の主役と考え、全体ではシンプルさを保ちつつ、手もとで見た時にハイエンド・モデルとして細部に精緻さが感じられるデザインを実現。サウンドホールやボディの装飾には日本文化で多く見られる縄(ロープ・パターンに近い)を模したインレイを採用し、サウンドホールから見えるラベルには和紙を使用。組木細工を感じさせるユニークなポジションマークを取り入れ、日本のメーカーとして日本文化に根ざしたデザインを細部に散りばめているのも特徴だ。

発売は5月中旬。製品仕様の詳細は、ヤマハミュージックジャパンの製品サイトをご参照ください。

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アコースティックギターマガジン