メイ・シモネスが1st作『アニマル』で使用した3本のアコースティック・ギター

日本語を交えた歌詞や、ジャズやボサノヴァを内包する独自の音世界で注目を集める、シンガーソングライターのメイ・シモネス。彼女が1stフル・アルバム『アニマル』で使用した3本のアコースティック・ギターを紹介しよう。

文=福崎敬太 写真=本人提供

Guild/OM-150CE

Guild/OM-150CE

2024年に入手した現在のメイン・アコギ

現在アコースティック・ギターのメインとして活躍するのが、ギルドのOM-150CE。1stアルバム『アニマル』の制作中だった2024年の夏頃に入手し、「トラ・モヨウ」や「ザリガニ」など、入手後の録音となった楽曲で使用された。

ブライトなサウンドで弾きやすく、“早くに届いていたら、全部の曲でギルドを使っていたかもしれない”とのこと。

スプルース・トップでローズウッド・サイド&バック、ローズウッド指板のマホガニー・ネックという材構成。ピックアップはフィッシュマン製のGT-1が標準装備されているが、写真から推察するにL.R.バッグスのElement VTCに載せ替えているようだ。

Hohner/EL1-S00CE

Hohner/EL1-S00CE

初めて買ったアコースティック・ギターはメロウな音

高校時代に自分で購入した初めてのアコースティック・ギター。ハーモニカなどで有名なホーナー(HOHNER)の1本で、同じ共鳴周波数を持つスプルースのトップ材とマホガニーのサイド&バック材を組み合わせる、“フリークエンシー・マッチング”という技術を用いたエッセンシャル・シリーズのパーラー・モデル。

『アニマル』では、制作前半のセッションでレコーディングした「ダム・フィーリング」と「ノルウェージャン・シャグ」、「ダンゴムシ」に加え、「ドングリ」も本器でプレイされた。

サウンドはギルドと比べると、“ストリングをずっと変えていないからかもしれないけど、メロウな感じの音”とのこと。

Córdoba/Fusion 12 Rose II

Córdoba/Fusion 12 Rose II

ボッサの空気感を演出するエレガット

現在所有している唯一のナイロン弦ギターは、コルドバのエレガット=Fusion 12 Rose II。ボディのサイド&バックはローズウッドで、スプルース・トップにローズウッドの突板を組み合わせたモデルだ。

Instagramなどでガット・ギターを弾いている姿も確認できるが、『アニマル』の日本盤ボーナス・トラック「イツモ」が初めてのナイロン弦での収録だったようで、本器によって演奏された。

『アニマル』メイ・シモネス

Track List

  1. Dumb Feeling
  2. Dangomushi
  3. Tora Moyo
  4. I Can Do What I Want
  5. Animaru
  6. Donguri
  7. Norwegian Shag
  8. Rat With Wings
  9. Zarigani
  10. Sasayaku Sakebu
  11. Itsumo(※日本盤CDボーナス・トラック)

ビッグ・ナッシング/ウルトラ・ヴァイヴ/BR066JCD(CD)/2025年5月2日リリース

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