ナイロン弦ギターの弦交換の方法

おもにクラシック・ギターに使用されるナイロン弦の交換方法を紹介しよう。 

文=関口真一郎
※本記事は書籍『アコースティック・ギターの全知識』より一部抜粋/再編集したものです。

ナイロン弦の交換の仕方

ブリッジへの弦の巻き付け方

一般にナイロン弦は弦を直接ブリッジに巻き付けていく。弦の一方(先端が固めのほう)をブリッジの穴に通し、その先をネック側に返して、弦にクルクルと巻き付ける。

そして、その結び目をブリッジの角に重ねるようにして引っかける。弦に巻き付ける回数はプレーン弦で2回し以上、巻き弦は1回くらいが適当だ(図1)。

ブリッジへの弦の巻き付け方
図1:弦の一方(先端が固めのほう)をブリッジの穴に通し、その先をネック側に返して、弦にクルクルと巻き付ける。そして、その結び目をブリッジの角に重ねるようにして引っかける

ペグに弦を巻いていく方向

ほかの弦とぶつからないように1弦と6弦はペグ穴の外側、2〜5弦はペグ穴の内側に向かって巻いていく(図2)。

ナイロン弦はスティール弦よりも伸びやすいので、チューニングを安定させるのに時間がかかる。根気強くチューニングしていこう。

ペグに弦を巻いていく方向
図2:ペグ側の弦はペグの穴に入れて、ねじって固定し、6弦と1弦は穴よりも外側に巻きができるようにする。穴の内側に巻きができてしまうと、隣の弦と接触してしまうためだ。他の弦は穴よりも内側に巻きを作っていく

弦の廃棄の仕方

使い終わった弦は、自治体のルールにしたがって処分すること。楽器店やリハーサル・スタジオには、使用弦を回収しているところもあるようだ。中にはダダリオのようにリサイクル・プログラムに取り組んでいるブランドもある。

弦交換した日付をメモしておこう

ギターによって弦のブランドやゲージを変えていたり、いろんな弦を試したり、弦交換をしてから日にちが経ったりしてしまうと、どのモデル/ゲージの弦を張ったのか、いつ交換したのか、わからなくなってしまうことがある。弦のパッケージにマジックで日付を書いて、そのギターのケースの中にしまっておくのもいいだろう。

『アコースティック・ギターの全知識』

『アコースティック・ギターの全知識』

本記事は書籍『アコースティック・ギターの全知識』の内容を一部抜粋/再編集したものです。本書は、アコギの構造や関連機材、音楽理論などの基礎知識から、SNSでの活動方法などまで、さまざまな情報を網羅した1冊です。

定価2,420円(税込)
発売日2024.12.20
品種書籍
仕様A5判 / 192ページ
ISBN9784845641895

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