Guitars
Martin/000-15M StreetMaster
まとまりのあるサウンドでコードを紡ぐメイン器
山田がメインで使用するアコギは、オール・マホガニーのマーティン000-15Mで、使い古された風合いを演出した“StreetMaster”シリーズの1本。
ミドルに寄ったサウンドが特徴で、『緑盤』では「Sunny Side Song」のエイト・ビートの刻みや「交差点」のストロークなどで活躍。THE BACK HORNでも2023年に公開された「Days」や「冬のミルク (Rearrange)」のMVなどで、本器を弾く姿を確認できる。
また、ソロでの弾き語りでも使っており、指弾きスタイルでもミッドがきれいに響いてくれる感じがお気に入りとのこと。
ピックアップには“オススメされた”というフィッシュマンのRare Earth Magnetic Soundhole Pickupを搭載している。
Albarez Yairi/DY-200
久しぶりのサウンドに感じた可能性
5年ほど前に入手したという、2002年製のアルバレズ・ヤイリのDY-200。ドレッドノート・サイズのボディは、スプルース・トップにローズウッド・サイド&バックという材構成。
しばらくケースにしまっていたそうだが、2023年にリリースした『REARRANGE THE BACK HORN』の制作時に引っ張り出し、“久しぶりに音を出してみたらマーティンのキャラとも全然違うし、曲によってはすごく使えるなと思いましたね”と晴れて現場に復帰。“煌びやかな感じがして、弾いていけばもっと鳴りそう”とサウンドの印象を教えてくれた。
『緑盤』では「とまとめいと」や「タイムカプセル」などのアイリッシュのエッセンスを盛り込んだ楽曲で使用。ピックアップはフィッシュマンのRare Earth Magnetic Soundhole Pickup。
Martinez/MP-14 Rose
ギタリストとしての“根っこ”にあるガットの音
「故郷」のトレモロ・ピッキングなど、印象的なプレイを聴かせたマルチネスのエレガット、MP-14 Rose。ボディ・トップはスプルースで、サイド&バックはローズウッド、プリアンプ・システムにはフィッシュマンのClásica Blendを搭載している。
「故郷」では、村松のスティール弦のサウンドとキャラ分けをするために、本器を使ったそうだ。
また、山田が最初に弾いたのも家にあったガット・ギターであり、自宅での趣味として南米音楽をガットで爪弾いたりと、ギタリストとしてのルーツのひとつにナイロン弦の音色があるのだろう。“アコギと温度感が全然違って、より哀愁があるところが好きなんです”とのことだ。
Pedalboard
ピュアなサウンドを再現するシンプルなセッティング
山田がアコギ用に組んだペダルボードは、ギターからコンプレッサー①へと入り、プリアンプ/D.I.②を経由してPAへと送られる、シンプルなセッティング。②のチューナー・アウトに③がつながれている。
①は「Whaleland」のアルペジオや「故郷」のガット・ギターのフレージング、「とまとめいと」や「羅針盤」のイントロで音を持ち上げるためにオンにする。
サウンドメイクの肝となる②は、ゲインをギターによって調整。アルバレズ・ヤイリのDY-200の音が大きく、マーティンとの音量差をここで埋めるそうだ。
『緑盤』とまとくらぶ
Track List
- 羅針盤
- 春夏秋冬
- Sunny Side Song
- 風と流浪
- とまとめいと
- 交差点
- 故郷
- 逃走曲
- Whaleland
- タイムカプセル
かんじゅくれこーず/KNJK-001(通常盤)/2024年10月20日リリース