マイクの選び方 『おひとり様ギタリストのための音楽制作入門』by 関口シンゴ 第12回

文=関口シンゴ イラスト=山本蛸

イチオシはコンデンサー・マイク!

前回はマイクの種類について書きました。そこで、ではどのマイクを選ぶかという話になりますが、個人的な意見を言わせてもらうとしたら(ずっと個人的な意見を言っていますが)やはりコンデンサー・マイクだと思います。

理由は簡単、コンデンサー・マイクの音は、多くの人が思い描いている“アコギの音”だからです。

アコギの魅力はふくよかな中低音とキラキラとした高域の倍音、そしてエレキ・ギターには出せない木のナチュラルなニュアンスにあります。これらをしっかり録音するにはやはりコンデンサー・マイクが良いと思います。

もちろん前回も書いたように使い方によってはダイナミック・マイクも全然使えますし、ダイナミックマイクの中でも感度の高いものなどもあります。

ただ一般的にはコンデンサー・マイクを使ったほうがイメージしている“これこれ!”というアコギの音になるのではないかと思います。

もちろん、マイクの扱いに慣れてきたらリボン・マイクなどにもぜひトライしてほしいです。

コンデンサー・マイクの選び方

コンデンサー・マイクにも、もちろん安いものから目玉が飛び出るほど高いものまであります。どの価格帯のものを選ぶのか、これはオーディオ・インターフェースを選んだ時と同じようにご自分の予算との相談が必要です。ただマイクは機能面でそこまで大きな差がないので、値段の差はそのまま音質の差に直結していると考えていいと思います。

とはいえ、最初の段階では音質の差もなかなかわからないのが普通だと思います。いろんなマイクを使っていく中で、そのマイクの個性や特性に気づいていくものなので、僕は最初は2万円前後くらいのもので十分だと思っています。AKGやオーディオ・テクニカのような信頼できるブランドからもその価格帯でいくつかモデルが出ているのでチェックしてみてください。

僕自身もいろいろなマイクを試していき、今はノイマン(NEUMANN)U 87 Aiというマイクに落ち着いています。ある程度の値段がするスタンダードなマイクなので良くて当然ではあるんですが、たくさんのマイクの音を聴く中で“この音が好きだな”と使う度に思ったのがこのマイクだったので、やはり値段だけでなく自分の好みの音というのがとても大事なんだと思います。

リハーサル・スタジオでもマイクのレンタルがあるので、ぜひ機会があればいろいろ試して好みの音を見つけてみてくださいね。

「Everyday I feel your heart (ORANCHA Remix)」関口シンゴ

Track List

  1. Everyday I feel your heart (ORANCHA Remix)

origami PRODUCTIONS/2025年11月5日デジタル・リリース

『関口シンゴ Chill Christmas Live 2025』公演情報

◎スケジュール

  • 2025年12月13日(土)/東京・丸の内コットンクラブ
    1st:15:30開場/16:30開演
    2nd:18:30開場/19:30開演

◎チケット

  • テーブル席 : ¥8,800
  • ボックスシート・センター (2~4名席) : ¥11,300
  • ボックスシート・サイド (2~4名席) : ¥10,300
  • ボックスシート・ペア (2名席) : ¥10,800
  • ペア・シート (2名席) : ¥9,800

※料金は1名様あたりの金額となります。

◎問い合わせ
https://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/shingo-sekiguchi/

Profile 関口シンゴ

ギタリスト、コンポーザー、プロデューサー。ソロ・プロジェクトやOvallでの活動に加え、さまざまなアーティストのサポート・ワークやアレンジ、プロデュースを行なっている。自身の最新作は、トラックメイクからギター・レコーディングまでをすべて自宅で行なったインスト作『tender』。

公式HP:https://shingosekiguchi.com/
X:https://x.com/vusik_music
Instagram:https://www.instagram.com/shingo.sekiguchi/
YouTube:https://www.youtube.com/c/ShingoSekiguchi

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