吉川忠英、SSWとしてのアルバム5作品をCDで再発+1作品を配信リイシュー

 アコースティック・ギター・マガジンのご長寿コラム“チューエイのスタジオ日記”(1999年〜2020年)で長年親しまれてきた吉川忠英。数多くのアーティストとのライブやレコーディング・セッション、アルバム・プロデュースで知られるアコースティック・ギターの名手だが、シンガーソングライターとして発表した5タイトルをリイシューされる。

初期4作品+大橋トリオ推薦盤

 繊細かつ流麗なギター・テクニックもさることながら、ジェイムス・テイラーの流れをくむ高い音楽性と、深く柔らかな歌声も高く評価されている。また、セッションマンとして培った人脈を活かした豪華なレコーディング・メンバーも聴きどころのひとつ。

 ブックレットには、今回の再発にあたり、新たに本人へのインタビューを敢行した音楽ライター金澤寿和氏による解説を掲載。音源は全て最新のリマスタリングを施している。

 細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆といったティン・パン・アレー・ファミリーが参加した1stソロ・アルバム『こころ』(1974)からの初期4作品と、大橋トリオがフェイバリットの1枚に挙げる『音の手紙』(1995)。いずれも粒立ちの良いアコースティック・ギターの音色と素朴で優しい歌声が味わい深い、ジャパニーズ・フォークの名作だ。

2023年2月22日発売

CD各2,400円+税

発売元:日本コロムビア株式会社

『こころ』

細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆ら、ティン・パン・アレーのメンバーが参加した、ソロ・デビュー・アルバム。

オリジナル・リリース:1974/10/25  LP番号:CD-7121

『こころ』

夢が少しづつ

野良犬

古い時計の

ふとんのぬくもり

今だけは

こころ

僕は帰ろう

雨あがり

日曜日の午後

二人の部屋で

青い空

街角

吉田美奈子、後藤次利、徳武弘文参加のセカンド・アルバム。初CD化。

ボーナス・トラックとして井上陽水「白い一日」のカヴァーと「悲しい歌は唄わない」のシングル・ヴァージョンを収録。

オリジナル・リリース:1975/9/25 LP番号:CD-7147

Tr.11 「永久保存盤 フォークあいうえお」CD-5111~3(1975/5/25)より

Tr.12 single「悲しい歌は唄わない」CD-244(1975/4/1)より

『街角』

春はかげろう

海辺にて

君への歌

街角

いつのまにか

都会の夢

動物園

WALKING GEESE

悲しい歌は唄わない

白い一日(井上陽水カバー/BONUS TRACK)

悲しい歌は唄わない(Single Mix/BONUS TRACK)

CHUEI #29

カントリー&フォーク・ロックの職人バンド、ラストショウの全面バックアップにより制作したサード・アルバム。

気の合うミュージシャン仲間とともに河口湖のロッジに合宿しながらレコーディングした、リラックスした雰囲気が魅力。

オリジナル・リリース:1976/10/25   LP番号:LQ-7022

『CHUEI #29』

踏まれた草のように

青春の階段

らぶれたあ

おふくろ手製のドテラ

夜更けのトマトジュース

天国の扉

陽ざしの中で

おとうさんはある日

ウーマンリブ

家へ帰るのさ

おやすみなさい

イリュージョン

林立夫プロデュース、徳武弘文Coプロデュースで、リチャード・バックの「イリュージョン」に着想を得て作られた4thアルバム。ストリングス・アレンジに萩田光雄と瀬尾一三を迎え、より音楽の幅が広がった。ボーナス・トラックとして井上鑑がアレンジを手掛けた「Silverbird」「ぬくもり」と、「さすらいの宇宙船」のシングル・バージョンを収録。

オリジナル・リリース:1978/04/25発売  LP番号:LX-7037

Tr.11,12 Single「Silverbird」LK-109(1979/7/1)より
Tr.13 Single「さすらいの宇宙船」LK-69(1978/5/1)より

『イリュージョン』

驟雨(しゅうう)

掌(てのひら)の滑走路

飛べないなんて

“カサブランカ”今も・・・

プロペラ・プロペラ

夢市場

CHANG – SAN

ソンブレロ・ラプソディ

サンシャイン・デイ

さすらいの宇宙船

Silverbird(BONUS TRACK)

ぬくもり(BONUS TRACK)

さすらいの宇宙船(Single version/BONUS TRACK)

音の手紙

斎藤ネコプロデュースで1996年にオーマガトキからリリースした、歌モノとしては久々のアルバム。裕木奈江(Cho)、高水健司(B)、島村英二(Ds)参加。

某人気音楽番組で大橋トリオが「アルバム一枚通して聴いてほしい J-POPの名盤」として紹介した。

オリジナル・リリース:1996/9/21   CD番号:OMCA-1007

『音の手紙』

伝言

やさしい人

東京湾の小さな話

ARIGA-TO-SAN

何十万年も…

Song For Carlos

人の生活

月と流れ星

月の光

インスト・アルバム『Guitar by Guitar』配信リイシュー

 2005年発表のアコースティック・ギター・インスト・アルバム『Guitar by Guitar』も同日に配信限定でリイシューされる。

自身のソロ・デビュー曲「夢が少しづつ」や、ギタリストとしてレコーディングに参加、アレンジした夏川りみの「涙そうそう」、荒井由実の「やさしさに包まれたなら」他を収録。自身の音楽体験やキャリアを反映した集大成的アコースティック・ギター・インストゥルメンタル・アルバム。

オリジナル・リリース:2007/5/30   CD番号:OMCA-1063

『Guitar by Guitar』

ブリキの機関車

蜃気楼のように

You’ve Got a Friend

やさしさに包まれたなら

涙そうそう

夢が少しづつ

Senorita

ピンクの魚よ

ボタンとリボン

ふりふり寝たふり

陽ざしの中で

流氷と満月

Dear my Friend

MASSON’

GOOD DAYS, BAD DAYS

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