ルーパーの達人

 With コロナのギター界において、アコースティック・ギター・マガジンはルーパーという魔法の箱に注目したい。簡単にひとりふた役以上の演奏ができ、ソロ・アーティストにとって強い味方となる。それ以上に、レイヤー・サウンドによる独特のタイム感やハーモニー、そして音像はアンサンブルとも、ソロ・パフォーマンスとも異なる無二の世界を創り出す。エド・シーランを始め世界中の鬼才たちがその虜となり、もはやループ・ミュージックとも呼ぶべきひとつの音楽スタイルが確立されつつある。ここではそんなルーパーの達人のパフォーマンス動画をまとめてみた。

海外勢

エド・シーラン

 アコギの弾き語り&ループ・パフォーマンスの火付け役となったイギリスのシンガーソングライター、エド・シーラン。ローデンWL(ウィー・ローデン)やその後のシーランbyローデン、マーティンのリトル・マーティンLXMなど、小ぶりなトラベル・サイズのギターを愛用するのも彼の特徴。このサイズのギターは、ループでダビングした際に音が回り込まないなどの利点を持つ。ミニ・ギター人気が定着したのも彼の功績が大きいのでは? ヒット曲「Bad Habits」のループ・パフォーマンスをどーぞ!

タッシュ・サルタナ

 オーストラリアの女性シンガー/ソングライター、タッシュ・サルタナ。メイトンのアコースティックを使ったパワフルなソロ演奏も魅力だが、エレキ&ルーパーを駆使するパフォーマンスが圧巻の「Jungle」をお楽しみください。

FKJ

フレンチ・エレクトロ界の鬼才、FKJ。エレクトロだけにアコギじゃないんですが、数々の楽器を用いておしゃれなダビングを重ねていく「SKILLS」をご堪能あれ!

ジェイコブ・コリアー

 現代の音楽マエストロ、ジェイコブ・コリアー。この動画ではギターは登場しませんが、あらゆる楽器をものすごいレベルで演奏できる神童。1分間でサウンドを構築していく様をお楽しみください。

日本勢

 アコギからどんどん離れていっちゃいましたね。失礼しました。海外勢はそこまでアコギにこだわってパフォーマンスしているわけではなさそうです。さて、ここからは日本勢の皆さんのアコースティック・ギターを駆使したパフォーマンスが観られますよ!

ReN

 既製品に飽き足らず、自作でループ・ペダルのシステムを構築してソロ・パフォーマンスを行なう日本屈指のルーパー・アーティスト、ReN。代表曲「Life Saver」でその醍醐味が味わえます。

Anly

 沖縄出身のシンガー/ソングライター、Anlyもループ・パフォーマンスに定評のあるひとり。ループを駆使する際は、オベーションなどハウりの少ないアコースティックを使うなどのこだわりも持つ。エド・シーラン「Shape of You」〜オリジナル「エトランゼ」のメドレーでどーぞ!

竹内アンナ

 シンガー/ソングライター竹内アンナもかなりのルーパー使い。アコギ・ワークにもハイセンス&テクニックを感じさせる逸材だ。ダンサブルなビートとアコギの組み合わせが妙の「Free! Free! Free!」をお楽しみください!

森恵

 シンガーソングライター、森恵のループ・パフォーマンスも圧巻のひと言。複雑な楽曲構成の「Howl」 をリズムやコーラスを入れ込みつつ、SINGULAR SOUND AEROS Loop Studioを用いてソロ・パフォーマンスしてくれた動画をどーぞ。

ルーパー・コンテスト2023

アコギマガジンWEBでは、未来のルーパー使いを発掘すべく、コンテストを開催! ルーパーの楽しさに触れ、夢中になるきっかけとなれば幸いだ。詳細は特設ページへGO!

アコースティック・ギター・マガジン2023年3月号Vol.95

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