アコースティック・ギターが上手くなりたい人のための“アコギ上達100の裏ワザ”。すべてのアコギ弾きに役立つヒントを紹介!
文:いちむらまさき イラスト:花くまゆうさく
※本記事は『アコギ上達100の裏ワザ』(小社刊)の内容を転載したものです。
面倒な理論は忘れて
➡フレット移動を見よ
ジャズの教則本には、“ツー・ファイブ”という言葉が書かれています。裏ワザ058に書いた“1度に戻る前は7th”のさらに手前は“2m”であることが多く、その“2m→57→1”の動きの“2m→57”を“ツー・ファイブ”と言って、ジャズのアドリブ・フレーズを練習する基本となっています。
しかし、アコギのポップスでそこまでの理論を学ぶのは面倒だという人もいるでしょう。そこで、ここではコード進行のワザだけを伝授します。
まずは下のコード譜例を弾いてみてください。
ここではA7(67)が明らかにCキーのダイアトニック・コードではありませんね。よって、この3小節目だけをDキーに部分転調していると考えてみてください。
つまり、“Em7→A7→D”で“2m→57→1”にしているという部分的な転調なのです。Dmにするのは、この瞬間にCキーの“2”に戻っているわけです(Dmキーと考えてもOK)。
この方法だけを言葉にすると“5弦から2フレット下の6弦に行くとき、および6弦から5弦の同フレットに行くときには、手前を7thにするとカッコ良くなる場合がある”です。