ジャズ・ギター・トリオの中核人物として活動中のウォルフガング・ムースピール。その彼の新作『ダンス・オブ・ジ・エルダーズ』が2023年10月13日にリリースされる。
前作『Angular Blues』同様、本作もトリオを軸とした編成。アコースティックとエレクトリックの両ギターでナチュラルなサウンドを使用し、現代的な音使いを駆使したプレイが聴ける作品となっている。
ちなみに、収録曲全7曲中、アコギを使用した曲は4曲(2曲目、3曲目,5曲目、6曲目)と、アコギ率の高い作品になっている。例えば、3曲目の「ダンス・トゥ・ジ・エルダーズ」では、彼独特のメロディアスなコード感が聴け、6曲目の「カントス・ブラードス」では、単音弾きによるソロ・ラインが堪能できるところなどがアコギ的な聴き所だろう。このように、ジャジィなプレイが好きなアコギ・ファンなら十分楽しめる仕上がりとなっている。
新作『ダンス・オブ・ジ・エルダーズ』
インヴォケーション
プレリュード・トゥ・バッハ
ダンス・トゥ・ジ・エルダーズ
愛のうた
フォークソング
カントス・ブラードス
アメリア
■作品情報
日本盤リリース: 10月6日
CD品番:UCCE-1200
輸入盤+デジタル盤リリース:9月29日リリース
プロフィール
●ウォルフガング・ムースピール / Wolfgang Muthspiel
1965 年、オーストリアのユーデンブルクに生まれ、クラシック・バイオリンを学んだ後、15 歳でギターに目覚める。グラーツの音楽・舞台芸術アカデミーでクラシックとジャズ・ギターの両方を学び、その後クラシック音楽の国内コンクールやドイツのメットマン国際ギター・コンクールで優勝している。幼い頃から即興演奏に興味を持ち、1986 年に渡米し、ニューイングランド音楽院で学ぶ。ボストンのバークリー音楽大学でゲイリー・バートンと出会い、彼のクインテットに招かれる。1995 年から 2002 年
までニューヨークを拠点に活動し、多彩なアーティストと共演。1995 年から 2002 年までニューヨークを拠点に、Trilok Gurtu,Youssou N’Dour, Gary Peacock, Dave Liebman, Peter Erskine, Rebekka Bakken など、さまざまなアーティストと共演。
2012 年の『Travel Guide』で、ギタリストのラルフ・タウナー、スラヴァ・グリゴリヤンとのギター・トリオのメンバーとして ECM作品に初参加(「息をのむほど美しい…輝かしい 6 弦の首脳会議」-Downbeat 誌)。2014 年、ベーシストのラリー・グレナディアとドラマーのブライアン・ブレイドというアメリカのトップ・ジャズ・プレイヤーをフィーチャーした『Driftwood』で ECM リーダー・デビューを果たし、これまで 4 枚のアルバムをリリース。前作は東京で録音された 2020 年リリースの『Angular Blues』。
Photo by NinoFernandez