7月27日発売アコースティック・ギター・マガジン2023年9月号Vol.97より、新連載「誰でも弾ける! 松井祐貴式ハイテク・ソロ・ギター」がスタートする。ハイテク系ソロ・ギターで人気を博している著者、松井祐貴氏が、プレイ習得のノウハウをYouTube動画とともに完全解説!
本紙では、“前半:教則的内容&トレーニング譜例、後半:ソロ・ギター・アレンジのスコア”となっているが、ここでは“教則的内容&トレーニング譜例”にフォーカスしてお届けしていく(ソロ・ギター・アレンジは動画のみを紹介)。では、早速スタートしよう!
第 1 回 ソロ・ギターの要! メロディ、ベース、伴奏の音量操作
ソロ・ギターは、歌わずにメロディ、ベース、伴奏、パーカッションをひとりで演奏するスタイル。でも実は弾き語りのイントロなどにソロ・ギターのスタイルを取り入れると、よりカッコよく楽曲を表現でき、使い方次第でいろいろな場面で応用可能!
今回はソロ・ギターで重要なメロディ、ベース、伴奏の3パートそれぞれの“音量” について解説。“3パートの音量意識!って、それのどこがハイテク?”と思うかもしれませんが、ソロ・ギターにとって一番大切なのに意外とできていない部分。ソロ・ギターではメロディを一番大きく、次にベース音、そして伴奏を一番小さい音量で弾くイメージをしっかり持とう!
【BASIC】 メロディとベースの理想的な音量関係を確認
まずは、メロディとベースを弾いてみよう。基本的にはそのフレーズに出てくる“一番低い音” がベース音と考えよう。ベースの音量は自分の出せる最大音量と最小音量のちょうど中間くらいのイメージに。
メロディはしっかり大きく!…ではなく、ベースの音量を軸に、少しだけ大きい程度にするのがポイント。メロディを目立たせようと無理に弾くと、粗い演奏に聴こえてしまいがちなので注意。
【STEP-UP】BASICの譜例に伴奏を加えたエクササイズ
次はBASICと同じメロディとベースに、伴奏を加えてみよう。伴奏の音量はベース音より少し小さめに弾くイメージ。自分が今弾いているのはメロディ、ベース、伴奏のどのパートなのかを、まず譜面で確認し、演奏中も耳で確認して、しっかり音をとらえながら音量を変えて弾いてみよう。
メロディと同時に伴奏を弾く場合、伴奏が大きな音になりがち。何弦がメロディで何弦が伴奏かをしっかり意識して音量を制御しよう!
POINT
・ベース音を中心に音量を構成!
・メロディはベース音より少しだけ大きく
・どのパートを弾いているのか?をしっかり意識
今回のまとめ
ソロ・ギターでメロディを際立たせようと考えると、どうしても“とにかく、メロディを大きく”という意識で弾いて、全体の音量が大きくなってしまいがち。
ベースと伴奏を適切な音量に制御できるようになると、メロディは少し大きく弾く程度でも、しっかりと聴こえてくるようになります。
演奏しながら、常に自分が“今、弾いている音が何の役割をしているのか?”を意識して音量を制御し、メロディの際立つソロ・ギター演奏を目指そう!
課題曲「ハナミズキ」一青窈
今回の課題はメロディ、ベース、伴奏の3 パートの音量を意識することです。その点に注意して弾いてみよう。
※「ハナミズキ」のスコアは、本紙にて掲載しています。