7つのモードの表現力の練習法
まいど! ドクターキャピタルです。
ようやく本コラムも第10 回を迎えましたが、皆様ここまで付き合っていただき本当にありがとうございます! また、今回で初めてお会いする方もきっといらっしゃると思いますが、ウェルカムです!
ここまでは順番に音楽理論の概念を紹介してきましたが、毎回単品でも理解できる話と練習を取り上げていくように頑張っているので、第1~9回を読んでいない方もご心配なく、今日から一緒に練習していただけます。今回のテーマはメジャー・スケールからできた7つのモードです。
メジャー・スケールからできる7つのモード
まずエグザンプルに目を通してみてください。各エグザンプルの調号はGメジャーのキーになっていて、ファ♯だけありますね。つまりすべての音はGメジャー・スケールに入っている音(ソ ラ シ ド レ ミ ファ♯ ソ)です。Ex-1aはそのとおり、よくあるフィンガリングのGメジャー・スケールになりますが、もうひとつの名前“Gイオニアン・モード”も付いています。アコギで音楽理論講座第1回でお話したように、モード(“mode”)という音楽用語は“mood”という英語と共通の由来を持っていて、あるスケールの構成音たち自体より、その音たちの集団から出る“雰囲気”や“感じ”、“ムード”を表わします。以下では僕はこの現象を“モード感”と呼びます。
同じGメジャー・スケールの音を使って、でも“ソ”から“ソ”ではなく“ラ”をルート音として強調して“ラ シ ド レ ミ ファ♯ ソ ラ”で弾くと、モード感が明るいメジャーから、マイナー的なニュアンスを持ったモード感に聴こえてきます。しかし“マイナー・スケール”とは違います。マイナー・スケールの構成音は、メジャー・スケールのR 2 3 4 5 6 7に対して、 R 2 ♭3 4 5 ♭6 ♭7になりますが、Ex-2aの“ドリアン・モード”はR 2 ♭3 4 5 6 ♭7になります。マイナー・スケールとほとんど似ていますが、“6”の構成音が違うおかげでモード感のニュアンスが少し変わります。本誌に掲載されているEx-3a、4a、5a、6aと7aは同じく、Gメジャー・スケールの構成音で、“ソ”以外の音をルート音として強調して別のモードとして弾いたものになります。
Ex-1a:G イオニアン・モード(=G メジャー・スケール)
Ex-2a:A ドリアン・モード
続きはアコースティック・ギター・マガジンVol.97本誌にてご覧ください。
ドクターキャピタルによる実演動画
誌面のエクササイズ譜例と合わせてチェックしてみてください!
第10回の内容
- メジャー・スケールからできる7つのモード
- モードの表現力
- コード→モード→コードの練習
- モード感を出すコード進行を聴きながら練習
- ドリアン(Dorian)モード
- フリジアン(Phrygian)モード
- リディアン(Lydian)モード
- ミクソリディアン(Mixolydian)モード
- エオリアン(Aeolian)モード
- ロクリアン(Locrian)モード
- ラストのチャレンジ
詳細はアコースティック・ギター・マガジン2023年9月号、Vol.97をご覧ください。