「One more time, One more chance」イントロのコード





頭はAadd9ですけど、6弦のEも弾いてしまっていいんです
──山崎まさよし
──イントロは非常に印象的で美しい流れになっていますが、どのようにフレーズを思いついたのでしょうか? ギターをつま弾きながら生まれたのか、それともコード進行が先にあってメロディを考えたのでしょうか。
まず、この曲はデビュー前の横浜に住んでいた頃に作ったんです。だから昔すぎて明確に覚えてないんですけど、もともと大きく平行移動するようなコード進行が得意じゃないんです。それよりも内声を動かして、できるだけカロリーを消費しないようにコードを変えていきたい。
当時このイントロ・リフを思いついた時、すごく気に入ってよく弾いてたんです。“このリフだけでご飯3杯ぐらい食えるな”って(笑)。当時はバイト以外本当にやることがなくて、家でずっとこのリフを弾いて暮らしてました。家に迷い込んできた猫がいて、“このリフどう思う?”とか言って(笑)。
──今でもとても新鮮で、アコギで弾きたいイントロ・ランキングがあったらトップ・クラスですね。
ギターじゃないとしっくりこないリフですよね。鍵盤でやったことは何回もあるんですけど、ピアノだとどうもあの感じが出せない。ギターのストロークじゃないと、あの雰囲気にならないんです。
──右手のストロークのポイントは?
頭はAadd9ですけど、6弦のEも弾いてしまっていいんです。最近気づいたんですけど(笑)。AのコードにはEの音も入っているから、6弦開放のEを鳴らしたら、よりふくよかになる。次のD△7のコードも、同じように5弦開放のAが鳴っていていいです。








