山崎まさよし「One more time, One more chance」の名イントロを手写真付きで本人解説!

アコースティック・ギター・マガジンVol.106では、J-POP史に刻まれたアコースティック・バラードの金字塔であり、山崎を語る上ではずすことのできない名曲「One more time, One more chance」を本人の奏法解説インタビューとともにお届け。その中から特別に、あの名イントロについて語ったパートと、本人の手写真&ダイアグラムを掲載しちゃいます!

スコア作成=石沢功治 写真=西槇太一
※本記事はアコースティック・ギター・マガジンVol.106より一部抜粋/再編集したものです。

「One more time, One more chance」イントロのコード

コード進行

頭はAadd9ですけど、6弦のEも弾いてしまっていいんです
──山崎まさよし

──イントロは非常に印象的で美しい流れになっていますが、どのようにフレーズを思いついたのでしょうか? ギターをつま弾きながら生まれたのか、それともコード進行が先にあってメロディを考えたのでしょうか。

 まず、この曲はデビュー前の横浜に住んでいた頃に作ったんです。だから昔すぎて明確に覚えてないんですけど、もともと大きく平行移動するようなコード進行が得意じゃないんです。それよりも内声を動かして、できるだけカロリーを消費しないようにコードを変えていきたい。

 当時このイントロ・リフを思いついた時、すごく気に入ってよく弾いてたんです。“このリフだけでご飯3杯ぐらい食えるな”って(笑)。当時はバイト以外本当にやることがなくて、家でずっとこのリフを弾いて暮らしてました。家に迷い込んできた猫がいて、“このリフどう思う?”とか言って(笑)。

──今でもとても新鮮で、アコギで弾きたいイントロ・ランキングがあったらトップ・クラスですね。

 ギターじゃないとしっくりこないリフですよね。鍵盤でやったことは何回もあるんですけど、ピアノだとどうもあの感じが出せない。ギターのストロークじゃないと、あの雰囲気にならないんです。

──右手のストロークのポイントは?

 頭はAadd9ですけど、6弦のEも弾いてしまっていいんです。最近気づいたんですけど(笑)。AのコードにはEの音も入っているから、6弦開放のEを鳴らしたら、よりふくよかになる。次のD△7のコードも、同じように5弦開放のAが鳴っていていいです。

アコースティック・ギター・マガジン2025年12月号 Vol.106

表紙

「One more time, One more chance」のイントロ以降、Aメロやサビなど全編を語ったインタビュー&コード進行は、アコースティック・ギター・マガジンVol.106でチェック!

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