アコースティック・ギターが上手くなりたい人のための“アコギ上達100の裏ワザ”。すべてのアコギ弾きに役立つヒントを紹介!
文:いちむらまさき イラスト:花くまゆうさく
※本記事は『アコギ上達100の裏ワザ』(小社刊)の内容を転載したものです。
奏法を広げたいなら
➡“隠れシャッフル”を覚えよう
カントリー・ギターの必修奏法であり、フィンガーピッキングで人気の“ギャロッピング”という奏法があります。これは、ベース音を“ブンチャカブンチャカ”と、一定の法則で移動させるもの。
これを単音弾きで作ったのはカーター・ファミリーのメイベル・カーターお母さんであり、それを和音っぽくして広めたのがマール・トラヴィスで、“トラヴィス・ピッキング”(裏ワザ063で紹介します)と呼ばれます。
というわけで、Ex-1を弾いてみてください。
冒頭にシャッフル記号があります。よって、ベース音がイーブンに見えても、跳ねたリズムに乗った上でプレイしなければなりません。
そして、“・”のスタッカートで区切る際、3連符で乗らなければならないのです。このEx-1を、シャッフル記号とスタッカート記号を使わずに細かく譜面化したものが、下のEx-2です。
音の出る瞬間はイーブンですが、音を消す瞬間は跳ねてプレイするので、“隠れシャッフル”とでも呼びましょうか。
このような隠れシャッフルが最も分かりやすく展開されている曲の例として、加山雄三氏の“お嫁においでよ”が挙げられます。つまり、カントリーとハワイアンに、隠れシャッフルが多いということですね。