ツー・ファイブは部分転調|アコギ上達100の裏ワザ:第59回

アコースティック・ギターが上手くなりたい人のための“アコギ上達100の裏ワザ”。すべてのアコギ弾きに役立つヒントを紹介!


面倒な理論は忘れて
➡フレット移動を見よ

ジャズの教則本には、“ツー・ファイブ”という言葉が書かれています。裏ワザ058に書いた“1度に戻る前は7th”のさらに手前は“2m”であることが多く、その“2m→57→1”の動きの“2m→57”を“ツー・ファイブ”と言って、ジャズのアドリブ・フレーズを練習する基本となっています。

しかし、アコギのポップスでそこまでの理論を学ぶのは面倒だという人もいるでしょう。そこで、ここではコード進行のワザだけを伝授します。

まずは下のコード譜例を弾いてみてください。

譜例
部分転調することでAを7thにする

ここではA7(67)が明らかにCキーのダイアトニック・コードではありませんね。よって、この3小節目だけをDキーに部分転調していると考えてみてください。

つまり、“Em7→A7→D”で“2m→57→1”にしているという部分的な転調なのです。Dmにするのは、この瞬間にCキーの“2”に戻っているわけです(Dmキーと考えてもOK)。

この方法だけを言葉にすると“5弦から2フレット下の6弦に行くとき、および6弦から5弦の同フレットに行くときには、手前を7thにするとカッコ良くなる場合がある”です。

ダイアグラム
この動きになるときは、手前を7thにするとかっこいい
アコギ上達100の裏ワザ

著者プロフィール

いちむらまさき

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

著作に『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)など。

◎公式サイト:https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki

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