再考! ストローク奏法の意識の仕方
今回は、第2回で紹介したストローク奏法について、もう少し深く掘り下げていこう! ストローク奏法を演奏に加えると、楽曲により厚みと迫力を加えることができる、僕もよく使う奏法のひとつ。
一方で、ストロークを力一杯弾きすぎると、伴奏とメロディがお互いの邪魔をして、メロディの音が伴奏に埋もれてしまい聴こえづらくなってしまったり、前後の音量バランスを崩してしまう。
ここでは、ストロークをより効果的に使えるよう、ストロークをどのような意識で演奏すると、より自然なストローク奏法となるかをマスターしよう!少し難しい奏法かもしれないけれど、習得すると必ず役に立つ奏法なので、ポイントをしっかり意識して頑張って挑戦してみよう!
【BASIC】まず、簡単なメロディをトップ音にしてストローク
人差指に親指を軽く添え、伴奏部分は大きく鳴り過ぎないよう人差指で弦を撫でるように。メロディを弾く瞬間だけ、添えていた親指に軽く力を入れて人差指を少し押し込むようにストロークすると、メロディがしっかり浮き出て聴こえるようになるよ。
メロディが1弦以外の場合、右手の中指や薬指でメロディより高い弦(メロディが3弦であれば2弦)を触れ、万が一弾いてしまっても音が鳴らないようにミュート。
【STEP-UP】BASICと同じフレーズを1&3拍目のみストローク
ストローク時のメロディを大きく弾くことばかり考えてしまうと、前後のメロディとの音量差が生まれやすくなってしまうよ。ストロークの流れの中で弾くメロディは、親指の力加減を意識して、メロディ単体の時と音量を揃えられるようにしよう。
巻弦は1、2弦のプレーン弦と比べて音が出しづらい弦なので、前後との音量バランスを特に意識して弾こう。
POINT
- メロディより高い弦は必ずミュート!
- 親指の力加減で、メロディの音量を揃える
- 巻弦では、音量を特に意識して弾こう!
今回のまとめ
ストローク部分ではストロークをすることに精一杯になりがち。人差指に添えた親指の力加減をしっかりと意識して、ストロークと同時に鳴らすメロディと、単体で弾く前後のメロディとの音量差ができてしまっていないかを常にしっかり意識して弾こう。
1弦以外の弦でストロークと同時にメロディを弾く場合、不要な弦を弾かないよう気をつけてストロークすることはとても難しいことなので、万が一弾いてしまっても音が出ないようにしっかりミュートすることも忘れずに!
【課題曲】乾杯/長渕剛
課題曲の譜面は、アコースティック・ギター・マガジン2024年6月号、Vol.100をご覧下さい!