ブルーグラス・リズムギター講座 ①理論編『現代ブルーグラスのフラットピッキング革命』第7回 by 齊藤ジョニー

齋藤ジョニーによる実演動画

まずはブルーグラスのリズム構造を知ろう!

今回はブルーグラスのリズム・ギターをあらためて学んでいきましょう。ブルーグラスのリズム・ギターといえば、2,4拍目にアクセントを置いたあの軽やかで前のめりなリズムのイメージですよね。しかし実際にやってみると“あのノリがでない”、“妙にバタついた、野暮ったいリズムになってしまう”と感じる人が多いようです。そこで本講座は、ブルーグラスらしい軽やかなノリはいかにして生まれるのかというリズム論も交えて、かなりディープにリズム・ギターを解説していきます。今回は理論編ということでやや堅苦しい説明が多くなってしまいますが、動画とあわせて根気強くついてきてください。

Chapter 1 ふたつの拍子の二重構造

図1はブルーグラスのリズムを僕なりの解釈でモデル化したものです。譜面はブルーグラスのリズム・ギターの最も基本的なパターンで、ベース音と高音弦のストラムを交互に鳴らしていますが、ベース音は2/2拍子で進行し、1拍目と2拍目には緩やかな強拍と弱拍の関係性があります。

一方、ストラムは倍速の4分刻みで進行しています。ブルーグラスのリズムはおもにこれらふたつの拍子の二層構造によって立体的に構成されています。譜面上だけで見ればただ4分音符が同一線上に横並びになっているだけですが、これらの音はそれぞれ内在的にまるで異なるリズム音価を持っていることを次のチャプターで解説します。

続きはアコースティック・ギター・マガジン2024年6月号、Vol.100をご覧ください!

第7回の内容

アコースティック・ギター・マガジン 2024年6月号 Vol.100

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齋藤ジョニー

さいとう・じょにー ブルーグラス、カントリーをルーツに持ち、バンジョーやマンドリンといった楽器も弾きこなすマルチプレイヤーとしても活躍するシンガーソングライター。現在は平井翔馬とのユニット、よこスクロールズやソロ活動、サポートと多岐に渡って活動中。

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