ReNの自由なギター・アンサンブルを実現するサウンドシステムの全貌

自作のルーパーを駆使しながら、リトル・マーティン1本でバンドさながらの音像を生み出すReN。さまざまな音色を操るためのペダルボード、リアルタイムでトラックを積み重ねていくルーパーなど、その音楽を生み出すためのサウンドシステムは唯一無二だ。今回はその全貌に迫っていく。

取材・文=角 佳音 機材撮影=大谷鼓太郎

Pedalboard

ペダルボード
①FREE THE TONE/JB-21(ジャンクション・ボックス)
②BOSS/OC-3(オクターバー)
③FREE THE TONE/ARC-53M(プログラマブル・スイッチャー)
④BOSS/TU-3(チューナー)
⑤Ibanez/TS9(オーバードライブ)
⑥Revol effects/ECO-01 Clam Blue Chorus(コーラス)
⑦LINE6/HX STOMP(マルチ・エフェクター)
⑧ZOOM/MS-50G(マルチ・エフェクター)
⑨RevoL Effects/EDL-01 Glorious Delay(ディレイ)
⑩TC HELICON/VOICETONE D1(ボーカル用ダブリング・エミュレーター)

まずはギターのサウンドメイクを担うペダルボードから。

後述するラックにマウントされたワイヤレス・レシーバーから、ジャンクション・ボックス①にギターの信号が入力される。その後オクターバー②、スイッチャー③を経由して①へと戻り、ルーパーへと送られる。

スイッチャー③の5つのループには、⑤〜⑨を個別に接続。チューナー④は③のチューナー・アウトから信号が送られている。

オクターバー②はベース・パートを演奏する際にオン。 “POLY”モードを選択し、“RANGE”ツマミはフル、ダイレクト音もフルで鳴るセッティングにしている。⑤〜⑨はソロやリフなどのフレーズに応じて、③のプログラムごとに信号にプラスされる。

また、2020年にアコースティック・ギター・マガジン本誌でReNの機材を取材した時と比較すると、マルチ・エフェクター⑦の導入が大きな変化のひとつ。その特徴について、ReNはこう語る。

“僕の感覚なんですけど、アイバニーズ(⑤)やレヴォル・エフェクツ(⑥、⑨)などはハードウェアっぽい音がするのに対して、Line 6はどちらかというとプラグインのような感じの音で、ちょっと音質が違うんですよ。僕のイメージでは、Line 6のほうがよりシャープな音で、いろんな音が出せて優秀なのもあって、今はこっちを使うことが多いですね。

あと、アコギでエレキ用のエフェクターを使うとなると、設計された意図とは異なるので、思ったとおりに鳴らなかったりするんですが、Line 6はアコギなのにエレキっぽい音を出しやすいんですよね”。

なお、⑩はボーカル用のダブラーで、モードは“Shout”、“Thick”、“Group”にシールが貼られている。

Handmade Looper

Handmade Looper

ReNが自作したオリジナルのルーパー。ギターの信号が前述のジャンクション・ボックス①から、ボーカルの信号がボーカル用ダブラー⑩から入力されている。

ギターのリフ、ベース・パート、リズム・パート、コーラスなどをトラックごとに出力できる仕様で、後述するラック・システムでそれらの音を制御している。

Other Items

ラック
①peterson/Strobo Plus HDC(チューナー)
②YAMAHA/01V96i(ミキサー)
③Focusrite/Scarlett 18i 20(オーディオ・インターフェース)
④ETA/Intelligent power distribution systems(パワー・サプライ)
⑤KORG/DTR-1(チューナー)
⑥SHURE/ULX-D4(ワイヤレス・レシーバー)
⑦Apple/iPad(タブレットPC)
⑧FREE THE TONE/ARC-53M(プログラマブル・スイッチャー)

ReNのアンサンブルを実現するために重要な役割を果たす、ステージ横に置かれるラック。

ステージ袖での調整用にチューナーが2台用意されているほか、前出のペダルボードに設置されたスイッチャーとMIDIで連動するスレイブ機としてスイッチャー⑧が置かれている。

またミキサー②は後述するギター以外の楽器の信号も入力され、全体のミックスを担当。

iPad⑦はルーパー・ソフトの“Loopy Pro”がインストールされており、そのコントローラーである自作ルーパーからMIDI信号を受け取っている。②の上にはiPadの画面をミラーリングするためのディスプレイを設置。

Roland/RD-2000
ローランドのRD-2000。ライブでは、「We’ll be fine」にてピアノ弾き語りを披露
AKAI/MPK mini play
アカイのMPK mini playもスタンバイ。USBでiPadへと接続されている

『Early Project 2』ReN

『Early Project 2』ReN

2025年4月4日デジタルリリース

  1. Riot
  2. Why so serious?
  3. Precious
  4. Free to go
  5. シャンデリア

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