知られざる“OMカッタウェイ”誕生秘話も!
ボジョア・ギターズ主宰のデイナ・ボジョアとフィンガースタイル・ギタリストの矢後憲太をステージに呼び込んだが、初来日となるデイナに直接話が聴ける貴重な機会ということで、まずはインタビューからスタート。
ギター・ビルダーになった経緯、トニー・ライスとの出会いから目指す音の方向性を見つけたこと、またエリック・ショーンバーグとの仕事でOMカッタウェイというアイディアが生まれたという、デイナの代名詞とも言える“Soloist”の誕生秘話も披露された。
また、“良い音を求めて軽いギターを作ると、いずれネックのリセットが必要になる。その時に私がやるなら楽な方法が良い(笑)”とボルト・オン・ジョイントを取り入れた理由を教えてくれたほか、トリファイド・トップを採用した経緯、高音弦側のみをストレート・ブレイシングにすることのメリットなど、ギター作りの秘訣を惜しげもなく語ってくれた。
貴重なエピソードが止まらないが、終了時間も見えてきたところで、矢後によるデモ演奏コーナーへ。
1本目はボジョアの50周年を記念した50th Anniversary Soloist OM/Cで、矢後が愛用するSoloistとは材構成が異なり、“音もかなり違いますね”と矢後。「Never Ever」でバランスの良い温かなサウンドを聴かせ、デイナも“このギターは、まさに今のようなメロディもコードも同時にプレイするスタイルのために作ったんです”と大絶賛。
ハイエンドな“Legacy Series”からは、DB Signature Dをオリジナル曲の「Somewhere」でチェック。“これはドレッドノートだけど、憲太さんが弾けばバランスの良い音が出るでしょう(笑)”とデイナが言うとおり、深い低音とクリアなメロディ・ラインが同居するサウンドを聴かせてくれた。
そして、ボジョアでトップ材のボイシングを施し、イーストマンが中国で仕上げる“Touchstone Series”の最新作、The Standard/TS L-DBOで「M’s Cafe」を披露。矢後は“これはぶっちぎりで良いですね。ボジョアの工房で仕上げられた本家とも戦えると思います”とコメント。
最後にはデイナが今後の展望として、“ボイシングなどを含めすべて中国で作る新しいシリーズを進めていて、クオリティが高いモデルを低価格で届けたいです”と進行中のプロジェクトを明かしてくれた。
試奏ラインナップ
50th Anniversary Soloist OM/C
DB Signature D