齊藤ジョニーが新作『キミと坂道』で使用した、タカミネとマーティン

シンガーソングライターの齊藤ジョニーがリリースした最新アルバム『キミと坂道』は、歌とギターを同時一発録りでセルフ・レコーディングされた。その制作手法で特に活躍したのが、長渕剛のツアー・サポート時に入手したタカミネのエレアコだったそう。今回はレコーディングで使用した2本のギターを紹介。

撮影/文=福崎敬太 

Takamine/Custom Model

Takamine/Custom Model(前面)
Takamine/Custom Model(背面)

世界で評価されるライン音の扱いやすさ

長渕剛のツアー・サポートの現場で入手したタカミネのカスタム・モデル。モデル名の記載はないが、おそらく200シリーズをベースにした1本で、ボディ・トップはスプルースでサイド&バックはローズウッドのドレッドノート・シェイプとなっている。

ピックアップ&プリアンプ・システムには、タカミネの創業60周年となる2022年に発表されたCTF-2Nを搭載。ジョニー曰く“ライン音がすごく扱いやすくて、生音の再現というベクトルではなく、音響的においしいところを出してくれる。そのあたりが世界で採用されている所以だと感じた”とのことで、ライン音もサウンドメイクに使用した今作『キミと坂道』では重要な役割を果たした。

プリアンプ・システム
CTF-2Nプリアンプにはノッチ・フィルターなども搭載されている

Martin/D-18 Golden Era

Martin/D-18 Golden Era(前面)
Martin/D-18 Golden Era(背面)

Goose house時代を共にした“分身”

齊藤ジョニーが自身の“分身”と称する、Goose house時代から愛用しているマーティンのD-18 Golden Era。1930年代の個体を再現したモデルで、実際に当時の個体も弾いたことがあるそうだが、“再現度が高い”と太鼓判。

ボディ・トップにアディロンダック・スプルースを採用した1本で、“リッチな音色が欲しくなったらどうしてもこれになってしまう”とのこと。今作ではタカミネにメインの座を譲る形となったが、“どちらも対局にある楽器だったから、この2本で良かった”と語ってくれた。

サウンドホール・ラベル
Golden Eraシリーズを表わすラベル

『キミと坂道』齊藤ジョニー

Track List

  1. クレヨン色の世界
  2. 坂の上
  3. ヘッドフォンガール
  4. サヨナラは風景
  5. 空中ブランコ
  6. 雨男と晴女
  7. 終電車
  8. 春は君の忘れ物
  9. 私の青空 ~cover~
  10. 悪者

自主リリース/2025年2月2日リリース

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