Guitars
Taylor/114e Japan LTD2016
“ネック運”に恵まれた日本限定モデル
いつものメインであるマーティンの000C-16GTEは調整中であったため、この日のライブで使用されたのは、通常時のサブであるテイラー114e。2016年にリリースされた日本限定モデルで、ボディ・トップにウェスタン・レッドシダー、サイド&バックにサペリが採用されている。
ピックアップ・システムにはテイラーのES2を搭載しており、曰く“最初はあまりしっくりこなかったんですけど、やっと慣れてきて、なるほどなって感じるようになりました”とのこと。
比較的リーズナブルなモデルだが、“僕は「ネック運」が悪くて、反ったりねじれたりに悩まされることが多いんですが、このモデルはすごく安定しているんです”と、本器への信頼を語ってくれた。
ステージでは「夢の跡」のフィンガーでのアルペジオや、「世界は変わる」でのTOSHI-LOWとのハモリのイントロ、「Again」の速いラン・フレーズを交えたソロなどで、低域のスッキリした抜けるサウンドを聴かせてくれた。
Taylor/655ce
OAUのサウンドにマッチする12弦の煌びやかさ
「Midnight Sun」や「A Better Life」、「Making Time」で煌びやかなサウンドを聴かせた、テイラーの12弦モデル。ジャンボ・タイプのボディは、トップがシトカ・スプルースで、サイド&バックが華やかな木目のキルト・メイプル。
お気に入りポイントを聞くと、“12弦の音は、OAUというバンドに合っているんです。オケ中でもいい感じに抜けてくれて、かつ太い”とのこと。
Martin/000C-16GTE
休養中のメイン・アコギ
普段メインとして使用しているマーティンの000C-16GTEは、ボディの不調もありステージ袖で待機。ライブ専用の1本で、レコーディングで使うことはないそうだ。
ピックアップ・システムはフィッシュマンのPrefix Premium Blendで、コンデンサー・マイクとピエゾ・ピックアップの信号をミックスできるモデルだが、ピエゾのみの出力で使用しているそうだ。
その理由については、“僕らのようなバンドのアンサンブルだと、エアー感を再現した音だと抜けてこない。ピエゾの音が一番抜けてくるので、あえてそうやって使っています”とのこと。
Pedalboard
バンド・アンサンブルで抜けてくるサウンド・メイク
KOHKIのアコギ用ペダルボードは、2チャンネル・プリアンプ⑨で6弦ギターと12弦ギターの音量差を調節できる、機能的な1枚。
接続順は①〜⑨の番号順で、ループ・ボックスとしても使える⑧をABボックスとして使用し、6弦と12弦の信号を分岐して⑨で音量バランスを調整している。
チューナー①のバッファーを効かせるためにバイパス・アウトしており、ボリューム・ペダル②をミュート用で使用。
コンプ③は6弦ギターの時には8割がたオンにしており、“アッパーな曲だとアタックしか残らないので、サステインの余韻を出すために使っています”とのこと。12弦ギターではオフにするそうだが、リハ時にオンにしたら良かったそうで、今後は常時かけっぱなしにする可能性も?
ブースター④、⑤はイントロやソロなどでオンに。ディレイ⑥は基本的にはエコー的に使用するほか、曲によってプリセットしており、付点8分のディレイを使うこともあるそう。リバーブ⑦は薄くかけっぱなしにしている。
ギター単体のサウンドではなく、あくまでもバンド・アンサンブルの中での音を聴きながらサウンドメイクをしているそうだ。
『Tradition』OAU
Track List
- Old Road
- セラヴィ -c’est la vie-
- 夢の続きを
- Time’s a River
- 世界は変わる
- Homeward Bound
- Blackthorn’s Jig
- 月だけが
- Whispers
- Family Tree
- Linden
- This Song -Planxty Irwin-
- Without You
- 懐かしい未来
トイズファクトリー/TFCC-81015(通常盤)/2023年4月12日リリース