村松拓が“とまとくらぶ”で使用するアコースティック・ギター&ライブ機材

Nothing’s Carved In Stone/ABSTRACT MASHのボーカリスト=村松拓と、THE BACK HORNの山田将司によるアコースティック・ユニット“とまとくらぶ”。彼らの1stアルバム『緑盤』のレコーディングで村松が使用したギターと2024年10月の初ワンマン・ライブ時の足下機材を紹介。

撮影/文=福崎敬太

Guitars

Martin/D-18 Authentic 1939 Aged

Martin/D-18 Authentic 1939 Aged(前面)
Martin/D-18 Authentic 1939 Aged(背面)

メインはマーティン黄金期の再現モデル

マーティンのゴールデン・エラを再現した“Authentic”シリーズのD-18が、村松のメイン・アコギ。「春夏秋冬」で使用したほか、特に「Whaleland」は“本器の音色ありき”でフレーズが組み上げられていったそうだ。

そのサウンドについて村松は、“マーティンらしさがあり、音色が深い。さわやかさもあって、コード弾きにはあまり向いていない印象ですが、フレーズを際立たせたり、情感豊かに弾きたい時はこのギターが一番”とのこと。

ピックアップにはフィッシュマンのRare Earth Blendを搭載している。

Fishman/Rare Earth Blend
Fishman/Rare Earth Blend

Martin/D-18 Authentic

Gibson Custom/SJ-200 Ultimate

Gibson Custom/SJ-200 Ultimate(前面)
Gibson Custom/SJ-200 Ultimate(背面)

ビッグ・サウンドを奏でるSJ-200

2024年5月に入手したばかりだという、ギブソンのSJ-200 Ultimate。サイド&バックに美しいフレイム・メイプルを採用しており、ビンテージ感とゴージャス感が同居している。

『緑盤』では「羅針盤」や「タイムカプセル」などのリズムを押し出すストロークで登場。サウンドについては“僕の持っているギターの中だとバッキング向き。まだ入手したばかりで若く、これから育てていきたい”とのこと。

ピックアップにはL.R.バッグスのAnthemを搭載している。

L.R.Baggs/Anthem
L.R.Baggs/Anthem

Gibson Custom/SJ-200 Ultimate

Martin/GP-18E

Martin/GP-18E(前面)
Martin/GP-18E(背面)

痒いところに手が届くちょうど良いバランス

“マーティンD-18とギブソンSJ-200の中間的な存在”と語る、GP-18E。『緑盤』では「風と流浪」や「Sunny Side Song」で使用された。

本器は、マーティンの比較的新しいボディ・シェイプのモデルで、トップはスプルースでバックはマホガニー。“ミドルのおいしいところが出てくれて、サステインも煌びやかに伸びる”とその使い勝手の良さを気に入っているようだ。

ピックアップにはフィッシュマンのAura VT Enhanceを搭載。Enhance機能は感覚的に操作しているようで、“ピエゾっぽすぎると思った時に少しいじったりします”とのこと。

Enhanceコントロール
Enhanceコントロール

Martin/GP-18E

Pedalboard

ペダルボード
①MXR/ten band eq(EQ)
②Providence/FINAL BOOSTER(ブースター)
③Mr. Black/Echo-Delay(エコー/ディレイ)
④One Control/Prussian Blue Reverb(リバーブ)
⑤Pete Cornish/Acoustic Preamp/D.I.(プリアンプ/D.I.)
⑥BOSS/TU-3w(チューナー)
⑦Vital Audio/VA-05 Mk-II(パワーサプライ)

“とまとくらぶ”用に組み上げた1枚

“とまとくらぶ”のライブ用に組み上げたという、村松のペダルボード。接続順は①〜⑤の番号どおりで、チューナー⑥はプリアンプ/D.I.⑤のチューナー・アウトに接続されている。

EQ①は“まだフレッシュ”というSJ-200の音色を補正するために使用。特に「とまとめいと」のソロは高音弦でのプレイがメインで、SJ-200では本機を通してツヤを増しているそうだ。ブースター②では、ソロやイントロなどで音量を上げている。

ディレイ③はタイムを1時あたりにセッティングし、うっすらかかる程度に。また、リバーブはPAサイドではかける必要がないように④でかけており、レベルを下げ目にしてかけっぱなしにし、奥行きを演出。

山田も使用するピート・コーニッシュの⑤は、“ボリュームを上げたほうがPAさんが使いやすいそうで、そうセッティングしています”とのこと。本機については、“コンプレッションがかかる多少クセのある感じなんですが、ギターのおいしいところを増幅してくれて、音はめっちゃいい”という。

『緑盤』とまとくらぶ

Track List

  1. 羅針盤
  2. 春夏秋冬
  3. Sunny Side Song
  4. 風と流浪
  5. とまとめいと
  6. 交差点
  7. 故郷
  8. 逃走曲
  9. Whaleland
  10. タイムカプセル

かんじゅくれこーず/KNJK-001(通常盤)/2024年10月20日リリース

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