柳下 "DAYO" 武史がSPECIAL OTHERS ACOUSTICの『ORION』で使用したガット・ギターと、歴代の愛用アコギを紹介！

デビュー10周年を迎えたSPECIAL OTHERS ACOUSTICが、新作『ORION』をリリース。そのレコーディングでギタリストの柳下 “DAYO” 武史が使用したガット・ギターと、彼の歴代愛用アコギを紹介！

撮影／文＝福崎敬太

Guitars

K.Yairi／CYM75CE

ハイ・ポジションの自由を実現した新たなメイン器

9ヵ月連続リリースの制作中に入手し、そこからはレコーディングでメイン器として活躍したK.ヤイリによるCYM75CE。これまでヤイリ製のノン・カッタウェイ・ギターを使用してきたが、ハイ・ポジションの演奏性を求めて本器にアップデートしたそうだ。

本器は2023年製で、ラベルに記されたシリアルナンバーは“0000”。おそらくAlvarez Yairiとして生産する同名モデルに、K.ヤイリのラベルを付けたものだと思われる。

前任モデルとの違いについては、“カッタウェイがあるかないかで、やっぱり違うなって感じましたね。カッタウェイがないほうは、クラシカルな音色で深みもあって低音が気持ちよく響く。アンサンブルよりはギター主体の演奏のほうが合うかもしれない。で、このカッタウェイ付きのモデルは、ローがすっきりしていて、アンサンブル的には使いやすいって感じました”とのこと。

ピックアップのコントロール — ピックアップにはL.R.バッグスのElement VTCを搭載

K.Yairi／CE-3

ガット・ギターのルーツ

1993年製のK.ヤイリCE-3は、柳下が2004年頃に初めて入手したガット・ギター。シダー・トップにローズウッド・サイド＆バックのボディ、エボニー指板のマホガニー・ネックという材構成。ブリッジ・サドルが個別になっているのもこの時代のポイントだ。

指板幅が45mmで握りやすく、カッタウェイも付いているため、弾きやすそうだと思い購入したそう。2010年頃まではガット・ギターとしてのメインは本器が務めており、SPECIAL OTHERSとしての2013年の武道館公演では「CP」を本器で奏でた。

Cole Clark／FL1A

初期SOAで聴けるスティール弦サウンド

SPECIAL OTHERS ACOUSTICとしてのデビュー作『Light』に収録された、「LINE」でもそのサウンドが聴ける、コール・クラークのFL1A。ノン・カッタウェイ／ピックアップ非搭載のモデルで、ボディ・トップはブンヤ材、バックはクイーンズランド・メイプルを採用している。ピックアップはフィッシュマンのRare Earthをチョイス。