Gretsch/G5021WPE Rancher Penguin
色気たっぷりのサウンドを聴かせたメインのパーラー・ギター
DURANがブルース楽曲を中心に使用したメインのアコースティック・ギターは、Gretschの小ぶりなG5021WPE Rancher Penguin。FishmanのIsys IIIピックアップ・システムを搭載したパーラー・サイズのモデルで、白のラミネイテッド・メイプル・ボディにゴールド・スパークルのバインディングが施されたグレッチらしい1本だ。
ウッドベースのリズムに乗せたルーズなコード・ストロークで歌い始めた「Jojo’s Echo Blues」では、メジャー・スケールを織り交ぜた色気のある音色でのソロを披露。「Revive(Bluesy)」では複音で構成した厚みのある見事なアプローチを聴かせ、「Shades Of Night(Bluesy)」ではプリングのラン・フレーズで会場を沸かせる。
「Through My Hands」では、開放弦の響きを生かしたフィンガーピッキングでの美しいアルペジオ、スティール・リックで締め括る情感豊かなソロを届けてくれた。
サウンドシステムもシンプルで、KORG/Pitchblack XS(チューナー)とRupert Neve Designs/RNDI(DI)を経由してPAへと信号が送られているのみ。ナチュラルで生々しいサウンドが印象的だった。
Harmony/H952 Monterey Colorama
ブルース・フィール強めのビンテージ・アーチトップ
オープンGチューニングのスライド・プレイを軸とした「Look Behind You」で使用された、Harmonyのアーチトップ・ギター=H952 Monterey Colorama。2023年末に入手した1本で、1963年製の個体だそう。
RE/F-TECHによるコンタクト・ピエゾ・ピックアップ=Crown Cap Pickupをテイルピース付近に装着しており、ステージではおそらくエレキ用のギター・アンプから出力されていた。
「Look Behind You」はアルバム『30 Scratchy Backroad Blues』に収録されたバージョンよりも少しリズムが速い印象で、ピック弾きの荒々しいスライドとH952による倍音が少ないハリのあるサウンドがブルージィさを増強しているように感じた。
ちなみに、スライド・バーはブラス製で薬指に装着。
Pedalboard
ライブ当日は撮影のみで話が聞けなかったため確実ではないが、H952もエレキ用のシグナル・ルーティングを経由している可能性があるため、念のためにペダルボードの写真も掲載しておこう。
クリーン寄りのシンプルなサウンドだったため、出音に関係したものとしては、FulltoneのTube Tape Echo(テープ・エコー)のバッファーやIbanezのTS9(オーバードライブ)程度だろう。
“LITTLE BOYS + DURAN Split Tour”公演情報
- 2024年10月9日(水)/大阪・NOON+CAFE(Special Guest:KING BROTHERS)
- 2024年10月10日(木)/愛知・名古屋CLUB UPSET
- 2024年10月12日(土)/山梨・LIVE & KARAOKE maman
- 2024年10月17日(木)/東京・新代田FEVER
ツアー情報/チケット詳細:https://duranguitar.com/