計算された多くの機能と、プロの使い方を知る
BoseのポータブルPAシステムの新モデル=Bose S1 Pro+ wireless PA systemのデモンストレーションには、松井祐貴と井草聖二が登場。まずは、ふたりのデュオ・アルバム『Sound Intersection』に収録された、「Re.tter」がプレイされた。ステージ上に設置された2台のS1 Pro+とギターの間には、ケーブルは見られない。
そう、ギターとの接続、電源、各種コントロール用のスマートフォン・アプリとの接続、そのすべてがワイヤレスになった1台で、状況に応じて様々な使い方ができる。今回は、BOSE PROFESSIONALの長谷洋樹氏も交え、機能の詳細やサウンドの印象、現場でのメリットなどをたっぷりと紹介してくれた。
最初に、内蔵のリチウムイオン・バッテリーでの駆動について、松井が“これひとつでライブに行けちゃいますよね”と、井草が“この規模感で電源なしは考えられない。ボリュームもしっかりあって、うしろまで音が届く”とコメント。
そして、Boseの歴代ポータブルPAシステムも愛用してきた2人に、これまでの使い方やS1 Pro+の印象について聞いてみる。
井草は“よく使っていたのはカフェ・ライブで。アコースティック・ギター用アンプのような使い方もできるんですけど、レンジや指向性が広くて、完成された“PAの音”なんですよ。で、これ以上どこが変わるんだろうと思っていたんですけど、このS1 Pro+は低音がリッチになっていて、さらにパワーアップしたような印象を受けました”と語る。
松井も“僕はストリートで使うことが多くて。路上だと自分用のモニターをわざわざ置くわけにはいかない。でも、音が出る範囲が広くて、自分の少しうしろくらいに置けば、お客さんにも自分にも聴こえるんですよ。で、もともとノイズがなかったんですけど、S1 Pro+はさらにノイズレスになった気がします”と高評価。
2人も注目した“音の広がり方”について、長谷氏から“音の出る範囲は、縦置きで水平軸が120度、垂直軸が50度となっています。床や天井からの反響を避けつつ、横方向には広く届くような設計です。また、内部のジャイロセンサーが置き方を検知し、それに最適な音質に自動で調節してくれます”と説明がなされた。
また、オーディオ・インターフェース機能の搭載によるライブ配信時のメリット、スマートフォンのアプリ“Bose Music”で各種パラメーターが操作できること、使うギターのモデルに最適なプリセットEQが施される“ToneMatch”などについても言及。
コントロールについてはさらに、パラメーターがLED表示となり、ステージ照明下での視認性の良さが向上したことも語られた。実際にライブで使用している2人ならではの、参考になるインプレッションだ。
ラストは2人の共演でお馴染みの、松井が作曲した「君と僕」を披露。松井によるパーカッシブなボディ・タップの重低音もクリアに響き、井草の流麗なメロディ・プレイも煌びやかに聴かせる。S1 Pro+の広いレンジと高いサウンド・クオリティが体感できた。