目次
AQUBE MUSIC PRODUCTS
お気に入りが見つかる、AQUBEのギター・ストラップ
井草聖二なども使用している東京都浅草のハンドメイド・ストラップ・ブランド、AQUBE MUSIC PRODUCTS(アクビ・ミュージック・プロダクツ)のブースには、色とりどりのストラップが展示されていた。注文を受けてからひとつひとつ手作業で作られる革製ストラップは、スタイリッシュなデザインと長時間のライブにも耐えうる品質が魅力だ。今回写真に収めたのは、手触りの良い牛革カウ・ヘアーで作られたベージュ・カラーの1本。公式HPからのオーダーでは、幅や長さ、素材なども選べるため、自分だけのモデルを考えてみよう!
ASTURIAS / ロッコーマン
10周年記念! 特別仕様のTRADシリーズ
ウクレレやクラシック・ギターなども展示するロッコーマンのブースと隣接した、彼らが取り扱うASTURIAS(アストリアス)のブース。写真に収めたのは、2024年に10周年を迎えたTRADシリーズのアニバーサリー・モデル、TRAD OM CW 10th Anniversaryだ。ボディはジャーマン・スプルース・トップにインディアン・ローズウッド・サイド&バックで、OMサイズにラウンド・カッタウェイを採用した、アストリアスには珍しい特別仕様となっている。なお、記念モデルはDシェイプ、カッタウェイなしのOMシェイプもラインナップ。
BOSE PROFESSIONAL
アコギ弾きにぴったりのワイヤレスPAシステム
音響機器の老舗ブランド=BOSE PROFESSIONAL(ボーズ・プロフェッショナル)のブースでは、持ち運び可能なラインアレイ・システム、L1 Pro8 Portable Line Array Systemのほか、アコギ・プレイヤーにお薦めのワイヤレスPAシステム、S1 PRO+ Wireless PA systemが展示されていた。後者は、Bluetoothデバイスを接続できる3chミキサーを搭載しており、自宅での練習や路上での弾き語り、イベント会場などでの演奏にも手軽に活用できるアイテムである。松井祐貴と井草聖二がその実力をチェックしたデジマート・マガジンの記事も要チェック!
Deviser
輝きを放つ、桜ギター・コレクションのJewel Colors Series
Headway Guitars(ヘッドウェイ・ギターズ)を取り扱うDeviser(ディバイザー)のブースでは、2024年に10周年を迎えた桜ギター・コレクションの新たなラインナップ、“宝石”がテーマのJewel Colors Seriesが一際輝きを放っていた。琥珀(こはく)、灰簾(かいれん)、菫青(きんせい)、桃簾(とうれん)の全4カラーで、トップにアディロンダック・スプルース、サイド&バックに山桜(ヤマザクラ)という材構成は共通。桜ギターについて深掘りするデジマート・マガジンの記事もチェック!
Encore music solutions
トラベル・ギターを試すなら、Journey Instruments!
トラベル・ギター・ブランドのJourney Instruments(ジャーニー・インストゥルメンツ)を扱うEncore music solutions(アンコール・ミュージック・ソリューションズ)のブースでは、アコギやウクレレ、アンプなど、様々なアイテムが所狭しと並んでいた。ピックアップしたのは、Overhead+シリーズのOF312N。トップとサイド&バックにアフリカン・マホガニーを採用したこのモデルは、ネックの取りはずしが可能なトラベル・ギターながら、豊かなサウンドが強みの1本。
Fonzo Guitar
タイ出身のプロ・ギタリストが手がける注目ブランド
タイ出身のプロ・ギタリスト、バード・エカチャイ・ジィヤクル(Bird Ekachai Jearakul)氏によって設立されたブランド、Fonzo Guitar(フォンゾ・ギター)。ギター・コレクターでもあるジィヤクル氏の知見を活かしたギター作りで注目を集めている。ここで紹介したいのは、Fonzo Guitarの最高峰ラインナップであるV-34Sシリーズより、ノンカッタウェイ・モデルのGAFB(左)とSJFB(右)。ベアクロウ柄のヨーロピアン・スプルースをトップに持ち、キラキラと輝くアバロン柄のパーフリングも相まって華やかな印象を放っていた。
GENTA GUITAR
インドネシア産“メルバウ”を使ったパーラー・ギター
ギターやウクレレを取り扱うインドネシアのギター・ブランド、GENTA GUITAR(ゲンタ・ギター)のブースにて、オール・ソリッドのパーラー・ギター、P990-SH-ADR(写真中央)をピックアップ。トップにアディロンダック・スプルース、サイド&バックには“メルバウ”というギターに使うのは珍しいインドネシア産の材を採用している。研究開発担当のムハマド・スア・ナスティオン(Muhamad Suar Nasution)氏に話を聞くと、“スプルースとの相性が良く、クリアなサウンドに仕上がった”とのことだ。
ひらみつギター
弾きやすさ、鳴らしやすさにこだわるひらみつギター
平光泰典氏による“ひらみつギター”のブースは、試奏者で終始賑わいを見せていた。写真は、00サイズで12フレット・ジョイントのカッタウェイ・モデル。同工房の00サイズ・ギターとしては初めてマホガニーを使ったモデルで、軽くて持ちやすいのが特徴だ。また独自に開発した“平光ブレイシング”(詳細はまだ未発表とのこと!)を採用しており、どのフレットでもしっかりと音が鳴る。そんな誰でも弾きやすいギター作りにこだわる平光氏は、“ゆくゆくは、介護ギターを目指して……(笑)”と目標を聞かせてくれた(笑)。
JES International, Inc.
バラエティ豊かなナターシャ・ギター
JES International, Inc.(JESインターナショナル)のブースでは、今回初展示となったNATASHA GUITAR(ナターシャ・ギター)の製品がずらり。西村ケントのシグネチャー・モデルKN-SEや、宇宙をテーマにしたSolar Systemシリーズなど、バラエティ豊かなラインナップが印象的だった。写真のNBSG Mahogany Steelは、エフェクターの内蔵やワイヤレス機能の搭載、スマホ・アプリとの連携までできる最新スマート・ギター。同シリーズは、スチール弦とナイロン弦の2種、さらにマホガニー、ナチュラル、ブラックの3カラーから好きな組み合わせをチョイスできるのも嬉しい。
Joint Works by Keystone and OGAWA INLAY
立ちのぼる龍が睨みをきかせるSJ龍
Joint Works by Keystone and OGAWA INLAY(ジョイント・ワークス・バイ・キーストーン・アンド・オガワ・インレイ)のブースでは、同じ製作学校で学んだというKeystone Stringed Instruments(キーストーン・ストリングド・インストゥルメンツ)の西恵介氏とOGAWA INLAY(オガワ・インレイ)の小川貴之氏が共同製作したギターを2点展示していた。そのうちの1本である写真の“SJ龍”は、トップにジャーマン・スプルース・トップ、サイド&バックにホンジュラス・ローズウッドを採用。アバロンやマザー・オブ・パールで構成された龍のインレイが、ネックからヘッドへと登っている。
K.YAIRI
K.YAIRIが表現する“和モダン”なギター
岐阜県の老舗ブランド、K.YAIRI(K.ヤイリ)のブースは、コンクリート風の壁紙や畳を模した台など、“和モダン”をイメージしたデザイン。その世界観と見事にマッチする写真の4モデルは、左から相生-AIOI-、青海波-SEIGAIHA-、七宝-SHIPPOU-、市松-ICHIMATSU-。日本の伝統文様をモチーフとしており、それぞれ異なるヘッドとロゼッタのデザインが美しい。なお、材構成はトップにジャーマン・スプルース、サイド&バックにソリッド・ローズウッドと共通している。
Kanda Shokai Corporation
ZEMAITIS CAF-85Hのニュー・カラー・モデル
ZEMAITIS(ゼマイティス)やGreco(グレコ)などを取り扱う神田商会のブースで出会ったのは、ハート型のサウンドホールが特徴的なZEMAITISのエレアコ、CAF-85H。写真のPurple Abaloneはニュー・カラーで、紫色のボディにアバロン柄のロゼッタが光る。同シリーズでアバロン柄を採用するのはこのモデルが初めてとのこと。機能面では、ボリュームと4バンドEQに加え、チューナー機能も搭載するプリアンプ、EX-4を搭載している。
キクタニミュージック株式会社
Bromoから新作エレアコ、BAR6Eが登場!
幅広いブランドを取り扱うキクタニミュージックのブースでは、2023年にインドネシアで誕生したBromo(ブロモ)や、完全カナダ製でSDGsにも強みを持つGodin(ゴダン)などのアイテムをチェック。今回ピックアップしたのは、パーラー・サイズのBromoの新作エレアコ、BAR6Eだ。トップがソリッド・シダー、サイド&バックがソリッド・アマラ・エボニーのオール・ソリッド・モデルにも関わらず、77,000円(税込)と手に取りやすい価格なのが嬉しい。
Kostal Guitars
ジェイソン・コスタルを体現するフラッグシップ器
米アリゾナ州発のKostal Guitars(コスタル・ギターズ)は、ルシアーのジェイソン・コスタル(Jason Kostal)氏によるブランド。写真は、サウンドメッセに向けて仕上げたという彼のフラッグシップ・モデル、Modified D Cutaway。一般的なドレッドノート・シェイプよりややタイトで、トップにジャーマン・スプルース、サイド&バックにローズウッドを採用している。立体的なヘッド形状もユニークで、深みのあるラピス・ブルーのロゼッタも美しい。
黒澤楽器店
細部にまでこだわったカスタム・モデルのCTM OMC-29
ホワイエにある黒澤楽器店のブースは、キャンプ気分も味わえるウッディな雰囲気だった。たくさんのMartin(マーティン)ギターが展示される中、イチオシのアイテムとして紹介されたのはカスタム・モデルのCTM OMC-29。どんなプレイにも対応できる“オールマイティなギター”というのがコンセプトで、通常ラインナップでは多くないというOMサイズのカッタウェイ・モデルである。00に使われるサイズのピックガードの採用や、カッタウェイのネック・ヒール側に角度がつけられていたりと、細部にまでこだわってカスタムされた1本だ。
Leaf Instruments – Nagasaka Guitars、左波工房
過去の設計をすべて見直してたどり着いた絶妙な形状
岐阜県のギター製作家、長坂幸彦氏が立ち上げたLeaf Instruments(リーフ・インストゥルメンツ)のブースには、ヘッドやロゼッタに美しい模様が施されたギターが並んでいた。写真は、長坂氏がやりたかったことを詰め込んだという「桔梗」“Kikyou”。過去のモデルの設計をすべて見直して作られたそうで、000と00の間という絶妙なサイズ感のシェイプ。ちなみに、共同出展の左波工房は、ROZEO(ロゼオ)のフルアコ&セミアコを展示していた。
Maton Guitars
各15本のみ限定生産のEBG08C ARTIST ’24LTD
オーストラリア発Maton Guitars(メイトン・ギターズ)のブースでは、松井祐貴や龍藏Ryuzoなどのアーティストによるデモ・ステージに多くの観客が集まっていた。展示のメインは、サウンドメッセに向けて作られたリミテッド・モデル、EBG808C ARTIST ’24LTD。808ARTISTシリーズにカッタウェイ・モデルが登場するのはこれが初めてだ。カラーはナチュラル(写真中央)、ライト・ブラウン・サンバースト、ティアドロップ・タバコ・バーストの3種で、各15本のみの限定生産となっている。
MIKI GAKKI Import & Trading
存在感抜群! アイリス・ギターのサウンドメッセ特別モデル
MIKI GAKKI Import & Trading(三木楽器インポート&トレーディング)のブースで、IRIS GUITAR COMPANY(アイリス・ギター・カンパニー)のメイン・ルシアー、アダム・バックウォルド(Adam Buchwald)氏に遭遇! 注目のモデルとして、サウンドメッセに向けて制作されたDF All Black / Custom CAT for SM painted by Sarah Ryanを紹介してくれた。グラフィック・アーティスト=サラ・ライアン(Sarah Ryan)氏によるシンメトリーな手書きアート・ワークが存在感抜群で、シトカ・スプルース・トップとマホガニー・サイド&バックのボディが生み出すサウンドは、力強くふくよかな印象だった。
モリダイラ楽器
アディロンダック・スプルースと神護木を組み合わせたM-161AD
日本の老舗ギター・メーカー=モリダイラ楽器のブースには、Morris(モーリス)のマスター・ルシアー、森中巧氏が全工程をハンドメイドで製作するLUTHIER MADE PREMIUMのモデルが並んでいた。中でも来場者の目を引いていたのが、国産材を用いて作られるJAPAN Forest SeriesのM-161AD(写真中央)。トップには希少なアディロンダック・スプルース、サイド&バックには宮崎県産の神護木(カゴノキ)を採用する特別仕様で、ストロークにもフィンガーピッキングにも適する。ヘッドの突板でも確認できるように、神護木が持つ杢目は神秘的だ。
Mukae Guitars / Ryosuke Kobayashi Guitars / Yen Guitars / Joji Yoshida Guitars
サーゲー・ディ・ヤング氏を師事するルシアーらが共同出展
カナダのマスター・ルシアー、サーゲー・ディ・ヤング(Sergei de Jonge)氏に師事する4名のルシアーが共同出展。同じ師を持つだけあり内部構造には共通部分も多いが、材のチョイスやデザインなどから独自の個性を感じる。写真左から、緻密なロゼッタの意匠が印象的な台湾のYen Guitars(イェン・ギターズ)の2本、Joji Yoshida Guitars(ジョージ・ヨシダ・ギターズ)のハワイのプロ・ミュージシャンによるオーダー・ギター、向江良太氏のMukae Guitars(ムカエ・ギターズ)によるRCモデルの2本、小林良輔氏が手がけるRyosuke Kobayashi Guitars(リョウスケ・コバヤシ・ギターズ)による100本目の記念モデルと並ぶ。
NAGI GUITARS
ひと味違うルックスとサウンドのshiro
NAGI GUITARS(ナギ・ギターズ)を手がける富山県の開進堂楽器は、音楽教室も運営しており初心者との接点も多い。そのため、ビギナーでも手に取りやすい価格設定がこだわりの1つだそう。そんなコスト・パフォーマンスに優れたNAGI GUITARSでお薦めなのが、木材本来の色味を生かした“shiro”(写真中央)。ソリッド・イングルマン・スプルース・トップにメイプル・バック&サイドのボディ、メイプル&マホガニーの5ピース・ネックとメイプル指板と、1トーンでまとめられたルックスが印象的だ。ローズウッドやマホガニーとの違いを楽しみたい1本。
nava products/sakamoto / Casey Guitars
デザイナー発想のnava products/sakamotoとアイルランドのCasey Guitars
nava products/sakamoto(ナヴァ・プロダクツ・サカモト)を手がける坂本敏昭氏は本職がプロダクト・デザイナー。ブースでは、3Dプリンタを用いてデザインしたというモデルを展示していた(写真左)。側板が二重構造になっており、その内側に穴を開けることで、ボディ内部で共鳴を起こし独自の音響特性を実現している。共同出展のCasey Guitars(ケイシー・ギターズ)は、アイルランド出身のコナー・ケイシー(Conor Casey)氏によるブランドで、写真右のStudio Dreadnought Cutawayが撮影できた。ドレッドノートよりも若干小さめで、バランスの取れた音色が特徴だ。
株式会社日本娯楽 企画営業部
高スペックなパーラー・ギター
ギターやウクレレ、楽器関連アイテムなどを幅広く取り扱う日本娯楽のブースでは、Larrivee(ラリビー)の09 Artist Series PV-09 RWと出会った。サウンドメッセ1日目時点で、“この日最も試奏されたモデル”であるとのこと。可愛らしいサイズのパーラー・ギターだが、美しいバインディングやアバロンのロゼッタを始め、装飾も豪華で、鳴りもよく、サウンドのインパクトも抜群。ほかと被らないギターを探している人にぜひお薦めしたい1本だ。
エス・アイ・イー
Bourgeois×Eastmanの良さが融合
様々な弦楽器ブランドを取り扱うエス・アイ・イーのブースでは、Bourgeois(ボジョア)とEastman(イーストマン)のギターが展示されていた。注目はBourgeoisの新規軸、Touch Stoneシリーズ。これは表板の制作をアメリカ・Bourgeois社にて行ない、その後の工程をEastmanの工場が担う。両社の業務提携開始から約5年が経ち、それぞれの強みが活きたラインナップだ。
Sigma Guitars
オール・ソリッドの豪華なパーラー・ギター
1970年に創業したポルトガルのギター・ブランド、Sigma Guitars(シグマ・ギターズ)のブースで担当者が薦めてくれたのが、オール・ソリッドのパーラー・ギター、S00R-45VS。トップにアディロンダック・スプルース、サイド&バックにソリッド・インディアン・ローズウッドを採用しており、高音から低音まで、ダイナミックかつ温かい音色が特徴だ。また、アバロンのヘッド・インレイやボディのパーフリング、スノーフレイク・タイプのポジション・マークなどの装飾が豪華さを演出している。
SUGITA KENJI Acoustic Guitars
シースルー・ブラックのCarrera 000
富山の名工=杉田健司氏によるSUGITA KENJI Acoustic Guitars(スギタ・ケンジ・アコースティック・ギターズ)のブースで出会ったのは、シースルー・ブラックのCarrera 000(写真中央)。薄くブラックを引いたあと、パール顔料で拭き上げたというボディ・トップは、キラキラとした質感が美しい。これまでナチュラル・カラーのモデルを多く製作してきた杉田氏が、ここまで複雑な色味のギターを製作するのは珍しいという。話を聞くと、“昔はちょっと苦手だったんだけど……色をつけるのが楽しくなってきたんです”と心境の変化を語ってくれた。
トーラスコーポレーション
小ぶりなのにワイルドなROCKIN’ CHAIR W/P.U.
赤いベルベットで飾られたトーラスコーポレーションのブースには、存在感抜群のフルアコや、トラディショナルな雰囲気を漂わせるマンドリンが並んでいた。代表の市川智久氏が、小社刊『はじめてのフラット・マンドリン』発売以後、マンドリンの注目が高まっていると話してくれた(嬉しい!)。今回ピックアップしたのは、KING SNAKE(キング・スネーク)のROCKIN’ CHAIR W/P.U.(写真中央)。本体は小ぶりかつ軽量だが、生音でも太くてワイルドなサウンドが魅力。モデル名の“Rockin’ Chair”は、ハウリン・ウルフのセルフ・タイトル作の通称からきているとのこと。
Taylor Guitars
創業50周年アニバーサリー・モデルのAD14ce-SB LTD
2024年に創業50周年を迎えるTaylor Guitars(テイラー・ギターズ)のブースには、楽器のほかにも、これまでの挑戦や革新の歴史を振り返るパネルが飾られていた。また、周年を記念したアニバーサリー・コレクションの1つとして、The American Dream SeriesのAD14ce-SB LTD(写真中央)も展示。トップにシトカ・スプルース、サイド&バックにウォルナットという、創業者ボブ・テイラー(Bob Taylor)氏が初期のギターに採用していた組み合わせを取り入れた1本だ。
The Legacy Project
師匠と弟子がつながる“The Legacy Project”
名匠アーヴィン・ソモギ(Ervin Somogyi)氏、その一番弟子として知られるマリオ・ボー・ラガー(Mario Beauregard)氏、そしてマリオ氏の弟子5名が共同製作した“合作ギター”が展示されたThe Legacy Project(ザ・レガシー・プロジェクト)のブース。写真の1本もそのうちの1つで、7名それぞれが得意なパートの製作を担当しており、共通するルーツを持つ各ルシアーの個性が見事な調和を見せている。注目はロゼッタで、7人それぞれが作ったパーツを組み合わせたミーニングフルな意匠。まさに、“レガシー=遺産”として歴史に残るようなギターと言えるだろう。
VINCENT
復刻版ディアルモンド・ピックアップを使ったアーチトップ、VM-5 Swing
ヤイリギターで20年近くギター製作に携わってきた小川浩司氏がプロデュースするVINCENT(ヴィンセント)。ウッディ調のブースには、“ポップス”や”ブルース”など、音楽ジャンルの名を冠したコンセプチュアルなギターが多く展示されていた。写真は、復刻版のディアルモンド・ピックアップ、“DeArmond Rhythm Chief”を使うために考えたアーチトップ・ギター、VM-5 Swing(写真中央)。フェンダー・アンプ用のリイシュー・ノブや、1点留めのトラスロッド・カバーなどにこだわりを感じる1本だ。
ヤマハミュージックジャパン
フラッグシップ・モデルのFG9シリーズを試し弾き!
ホワイエに設置されたヤマハミュージックジャパンの大型ブースでは、日本国内でハンドメイドされているフラッグシップ・モデルのFG9シリーズをチェック。写真は、トップにアディロンダック・スプルース、サイド・バックにインディアン・ローズウッドを採用しているFG9R。豊かでクリアなサウンドが持ち味で、アコギでの弾き語りにもぴったりの1本だ。ブースでは、同シリーズでトップにマホガニーを採用するFG9Mとのサウンドの違いも楽しめた。
その他のゾーンのアコギ関連製品もご紹介!
アコースティック・ゾーンだけでなく、個人ルシアーなどが集まるブティック・ゾーンや、ウクレレ・ゾーンに出展していたブースでも魅力的なアコースティック・ギターや関連製品に触れることができた。各ゾーンについても簡単に紹介しよう。
ブティック・ゾーンでは、本誌Vol.99「にっぽんのギター工房」で紹介したモデルを並べたOGINO GUITARS(オギノ・ギターズ)や、サイド&バックにカリマンタン・エボニーを使ったギターを展示していたギター工房トシ・モリヤマなどをはじめ、全国各地のルシアーたちが製作したギターが集結。
さらに、米・ロサンゼルスから来たIsaac Jang Guitars(アイザック・ジャン・ギターズ)、シンガポールでギターを製作するHOZEN GUITAR(ホーゼン・ギター)など、海外ルシアーたちのギターも試せる貴重な機会であった。
また、ジャガード織のギター・ストラップを扱うElara Straps(エララ・ストラップス)や、本革製のアイテムを取り扱うWIZARD LEATHER(ウィザード・レザー)のブースには、色とりどりのアイテムが並んでおり、同ゾーンに花を添えた。
ウクレレ・ゾーンでもアコギをチェック。台湾のウクレレ・アコギブランド、aNueNue(アヌエヌエ)を取り扱う株式会社HMMのブースには、弾き語りにもお薦めのSingerシリーズなどが展示されていた。
“サウンドメッセ限定価格”のアイテムも多数販売されたショップ・ゾーンには、幅広いブランドのアコギを取り扱うドルフィン・ギターズや三木楽器などのブースがあり、来場者が掘り出し物を探す姿も見られた。またバラエティ・ゾーンでは、ギターの端材で作られた“uchida asamiの箸”など、珍しいアイテムにも出会うことができた。