イコライザー(EQ)その1 『おひとり様ギタリストのための音楽制作入門』by 関口シンゴ 第20回

文=関口シンゴ イラスト=山本蛸

イコライザー(EQ)をかける理由

ここからは、ひとつひとつのプラグインを詳しく見ていきましょう。まずはイコライザー=EQから。

狙う効果に応じてプラグインを挿す順番は変わりますが、録音したアコギには基本的にはまずEQを挿します(ちなみに、エフェクターの場合は“つなぐ”と表現しますが、プラグインは“挿す”と言うことが多いです)。

ではなぜEQが一番最初なのでしょう? それは、録音する時にこだわってマイキングしたにも関わらず、実際の録り音を聴いてみるとイメージの音と多少のズレが生じているからです。これは録った部屋の響きや弾く時の力加減なども関係しています。プレイバックしてみると、思っていたより低音が膨らんでしまっていたり高音が痛かったりするものです。

そこでEQを使って各帯域ごとの音量を調節することで理想の音に近づけます。まずは自分がイメージした録り音に整えてスタートしよう!ということですね。

また、最初に全体のバランスを整えておくことで、うしろのプラグインの効きも良くなってくる、ということも一番目にEQを挿す理由です。

“低音がすごく出ていてカッコいいけれど、バランスを取るなら減らしたほうがいいのかな?”、“高音がちょっと痛い気がするけれど、アコギだから当然なのかな?”と、初めは判断に迷うことも多いと思います。

そんな時はまず実際にEQを使ってみて、気になる音域を上げ下げしてみましょう。変化した音を聴いていくうちに“良くなった”、“これはやりすぎ”と自分の好みやサジ加減もわかってくるはずです。

それから、自分が好きなアコギの参考曲を用意して聴き比べて、高音・中音・低音のバランスがどう違っているかに注目してみるのも、耳を鍛えるのにとても良い訓練になりますよ。

EQのパラメーター
始めはこれくらい思い切って各パラメーターを上げ下げしてみて、実際に音がどう変化しているかを体感してみましょう。数字だけだとよくわからないことも、耳で聴いてみると“なるほど!”と感覚が掴めると思います

「Mystic (TiMT Remix)」関口シンゴ

Track List

  1. 「Mystic (TiMT Remix)」

origami PRODUCTIONS/2025年12月17日デジタル・リリース

Profile 関口シンゴ

ギタリスト、コンポーザー、プロデューサー。ソロ・プロジェクトやOvallでの活動に加え、さまざまなアーティストのサポート・ワークやアレンジ、プロデュースを行なっている。自身の最新作は、トラックメイクからギター・レコーディングまでをすべて自宅で行なったインスト作『tender』。

公式HP:https://shingosekiguchi.com/
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