常連組の安定したパフォーマンスと、満を持しての初登場で“結びの一番”
我々にとって今回の大きなトピックが、ギブソンのブース初出展! 入場後にさっそく向かうと、多くの人がギブソンのギターを眺め、翌週に発売となるエピフォンの斉藤和義シグネチャー・モデル、Kazuyoshi Saito J-45 2026を試奏する人も。1942 Banner J-45やHata Motohiro J-45なども展示されており、開演前も幕間の時間も賑わっていた。
そんな初日はシンガーソングライターのGakuによるオープニング・アクトのあと、クリス・ペプラーと森山直太朗による鏡開きで開幕。元立呼出である拓郎氏がセンターステージにあがり、吉澤嘉代子の名前を読み上げる。

ステージに登場した吉澤は、ギブソンの1927年製L-1でのカラッとした音色とともに「青春なんて」を歌い上げ、1965年製のLG-1に持ち替えると最新作『幽霊家族』から「おとうと」を披露。「東京絶景」ではグレッチの1959 6125 Single Anniversaryで、ギラっとしたクリーン・サウンドをかき鳴らした。

続く森山直太朗は、会場から声援が飛び交う中、マーティンのOM-40 LEでブルージィなアルペジオを紡ぎ、そのまま「夏の終わり」で一気に空気を変える。「愛しき身へ」では00-18Cの温かなナイロン弦サウンドとともに、色気のある歌声で観客を魅了した。

KIRINJIの堀込高樹は“弾き語り歴は浅いから、初々しい感じが出せたら”と語りながらも、レイドバックしたリズムの「Rainy Runway」や、ラテン・グルーヴを感じる「愛のCoda」などで燻銀のプレイ。ホアン・エルナンデスのスパニッシュ・ギターによる情熱的な音色が印象的だった。

休憩となる“幕間”では宏菜が登場。静かなアルペジオから始まった「柘榴」は徐々に熱を帯び、舞うようなステップを踏みながら力強いストロークを鳴らし会場を盛り上げる。

そしてBRAHMAN/OAUのTOSHI-LOWは、K.ヤイリ製ブズーキとともに「帰り道」からスタートし、「酒は大関」を熱唱したのち升酒で観客と乾杯。その後、ヘッドウェイが手がけた能登産ヒバを採用したギターで「満月の夕」などを披露し、パフォーマンスを締め括った。

続く藤原さくらはギャビ・アルトマンの「Buzzing Bee」のカバーから、000C-Nylonでピアノのような美しい響きを奏でながら、スモーキーなボーカルを聴かせる。ゲストに吉澤嘉代子を呼び込み、スピッツの「空も飛べるはず」でセッション。吉澤がストロークで藤原がアルペジオというアンサンブルで、見事なコラボを披露した。

ギブソンのCL-20での優しいアルペジオで「soma」からスタートしたくるりの岸田繁は、「潮風のアリア」では終始力強いストロークでの分厚いバッキングで歌い上げる。「ブレーメン」ではフォーク味を感じさせるストロークとともに、伸びやかな歌声で観客を惹きつけた。

2度目の休憩中にはデスメタル・シンガーの杉本ラララが登場。“1京と41歳”という年齢などの自己紹介と設定(?)の解説で笑いを起こしたが、弾き語りで披露した「狐の嫁入り」と「ゴライコー」は、キャリアも1京近くあるのか、さすがの完成度だった。

竹原ピストルは「浅草キッド」や「Forever Young」を、K.ヤイリのDY-Granadilloでの野生み溢れるアルペジオとともに歌い上げ、“ギタージャンボリーのうれしいことは、呼出の先生に名前を呼ばれること。その先生(拓郎氏)が好きだと言っていた”と吉田拓郎の「落陽」を披露。その後「よー、そこの若いの」など全9曲を演奏し、来年の出演の約束もしてステージを降りた。

そして“結びの一番”として後藤正文が初登場。1曲目の「ソラニン」では、1968年製のJ-45が煌びやかな音色を奏で、曲の中盤でオアシスの「Wonderwall」を引用。その流れからゲストに岸田繁を呼び込むと、ふたりでオアシス「Champagne Supernova」を演奏した。岸田のギター・ソロやふたりのハーモニーに魅了され、大きな拍手が巻き起る。そして客席と一体となって歌った「MAKUAKE」で初日を締め括った。

豪華コラボが満載だった千穐楽
2日目の千穐楽は、オープニング・アクトの“ナイアガラ盆踊り”がその幕開けに花を添えた。大滝詠一プロデュースの「ナイアガラ音頭」が流れると、会場にはお祭りムードが漂う。そして開演時刻となり、MCの渡辺佑とギター・ジャンボリー・アンバサダーの小澤征悦が鏡開きを行ない開幕。
トップバッターを飾ったのは、気鋭シンガーソングライターのLeina。温かなアルペジオや力強いストロークを奏でながら、ソウルフルな歌声を響かせた。

2番手で登場したtonunは、スモーキーな歌声の持ち主。その美声も魅力的だったが、「東京cruisin’」や「青い春に」などで見せたメロディアスなギター・ソロも圧巻だった。

続く竹内アンナは、ステージに6本のギターを用意し、5曲それぞれを異なるギターでプレイ。野太い音色から軽やかな音色まで、色とりどりのギター・サウンドを聴かせてくれた。

幕間を迎えると、“新弟子検査”でグランプリを受賞した仮屋ナオトがステージへ。「溶けあうくらい」では、力強いギターのバッキングとともに伸びやかなボーカルが会場に轟く。

幕間を終えて登場したのは、リーガルリリーのたかはしほのか。会場は丸みを帯びたギターの音色と、鈴のような歌声に包み込まれ、その音世界へと引き込まれた。

続いて、4年ぶりの出演となる七尾旅人がステージへ現われ、“こんにちは〜”と会場へ明るく呼びかけた。綿密に作り込まれたであろうギターの“音の良さ”には感嘆。個性溢れる七尾の音楽を堪能できた。

名前がアナウンスされるやいなや、会場に大きな歓声を巻き起こした秦 基博は、アコギを一音一音丁寧に鳴らす姿が印象的だった。代表曲「鱗」などを熱く歌い上げ、二度目の幕間へと突入。

幕間を終えると、千穐楽もいよいよ終盤へと差し掛かる。そんな中登場したのは、真心ブラザーズのYO-KINGと銀杏BOYZの峯田和伸によるユニット=不足の美。オリジナル曲のほか、各バンドの楽曲、峯田主演映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』(2026年3月27日公開)の主題歌「宣戦布告」(LIZARD)などを披露し、美しいハーモニーを聴かせた。

ゲーム音楽風アレンジが施された「ガッツだぜ!!」が流れると、スーツ姿のトータス松本が登場。しかし、その堂々たる歌いっぷりは例年の和装を思い起こさせる“ギター侍”そのもの。さらに、トータスの呼びかけで小澤征悦が登場し、ふたりで作ったという「キザでいこう」を初披露。続く「バンザイ~好きでよかった~」と「ガッツだぜ!!」では、会場のボルテージも最高潮に!

そして、大トリとして川崎鷹也が登場。その大役について、“僕が一番「なんで?」って思っています(笑)”と冗談めかしながらも、確かな実力を発揮。唯一無二の歌声とともに、深みのある低音から煌びやかな高音まで、アコギの音色が会場いっぱいに広がった。ラストの「ほろ酔いラブソング」ではコール&レスポンスで会場とひとつになった。

ラストの“弓取式セッション”には、不足の美、トータスと小澤、そして川崎が再登場。ここで選ばれたのは奥田民生の「イージュー☆ライダー」。2日間にわたるギタージャンボリー2026は5人による素晴らしいハーモニーで締めくくられた。

ギターと歌というシンプルな構成だからこそ、各アーティストの魅力がより際立つのもギター弾き語りの魅力のひとつ。今年も2日間で約14時間、余すことなくその魅力を堪能することができた。来年は一体どんなステージを見られるのだろうか? 期待を胸に、次回を待ちたいと思う。
『J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2026 supported by 奥村組』放送スケジュール
■ラジオ
- 放送局:J-WAVE(81.3FM)
- 日時:3月19日(木)22:00~26:00
- 番組:
J-WAVE SPECIAL Okumuragumi presents
J-WAVE TOKYO GUITARJAMBOREE 2026 - ナビゲーター:小澤征悦
■TV
- 放送局:BS朝日
- ◆第一夜・~春うららsession~ 3月20日(金・祝) 午後4時57分から7時まで
- ◆第二夜・~夜もすがらsession~ 3月21日(土) 深夜1時30分から3時30分
※2日間の出演アーティストをMIXして放送。どのアーティストがどちらで放送されるかは後日のお知らせ。
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