録音する部屋の環境について 『おひとり様ギタリストのための音楽制作入門』by 関口シンゴ 第18回

文=関口シンゴ イラスト=山本蛸

録る環境によって音は変わる

アコギをマイク録りする上では、どんな部屋で録音するかがとても重要です。同じアコギでも部屋の響き方によって録り音はかなり変化します。

例えば一度お風呂場にギターを持って行って鳴らしてみてください。いつもの部屋とはまったく違う響きで驚きますよね。

防音と吸音

レコーディング・スタジオというのはとてもシーンとしていて音の反響が少ない部屋です。これは“防音”や“吸音”の工事が施されているためなんですね。

“防音”は部屋の音が漏れてしまわないように、また外の音が部屋の中に入ってこないようにするためのもの。“吸音”は部屋の中の音が反射しないように音を吸収してあげることです。

何やら難しい話のようですが……簡単に言うと雑音や反響音の少ない“良い音”で録るための工夫がされた部屋なんですね。もちろん自分の部屋を工事するわけにはいきませんが(する人もいますが)、ちょっとした工夫でこの防音や吸音の効果を取り入れることができます。

カーテンとラグ

ホームセンターや楽器屋さんに吸音材と呼ばれるウレタン・スポンジなども売っていますが、僕が効果的だと思うのは“カーテンとラグ”です。

当たり前のインテリアですが、フローリングの床やむき出しの窓が部屋の中では一番反響します(畳の部屋だとそんなに響きません)。まずはこの2ヵ所の反響を抑えるだけでも音にまとまりが出てきます。また録音の時にカーテンをしっかり閉めることで防音効果も高まりますよ。

カーテンとラグ
録音する部屋の床には厚めのラグを敷いています

布を活用

録音する時だけでいいので、部屋の中で反響しそうなものに大きめの布を掛けましょう。

部屋の中でアコギをジャーンと弾いてみたり手を叩いたりすると共鳴しているものがいくつか見つかると思います(金属製のものが多いです)。実際に録音を進めていくと“何かキーンと共鳴してる音が入ってるな……”と気づくことが多いので、録り始める前にチェックしてみましょう!

ギターの反響を布を被せて防止
僕の部屋はギターが多いので膝掛けで共鳴を防いでいます

「Mystic (TiMT Remix)」関口シンゴ

Track List

  1. 「Mystic (TiMT Remix)」

origami PRODUCTIONS/2025年12月17日デジタル・リリース

Profile 関口シンゴ

ギタリスト、コンポーザー、プロデューサー。ソロ・プロジェクトやOvallでの活動に加え、さまざまなアーティストのサポート・ワークやアレンジ、プロデュースを行なっている。自身の最新作は、トラックメイクからギター・レコーディングまでをすべて自宅で行なったインスト作『tender』。

公式HP:https://shingosekiguchi.com/
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Instagram:https://www.instagram.com/shingo.sekiguchi/
YouTube:https://www.youtube.com/c/ShingoSekiguchi

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