どのオーディオ・インターフェースを選ぶか 『おひとり様ギタリストのための音楽制作入門』by 関口シンゴ 第9回

文=関口シンゴ イラスト=山本蛸

僕がApollo Twinを使う理由

ここまでオーディオ・インターフェースの種類や仕様を見てきました。機種によって違いはありますが、大枠のつくりは同じです。

さて、そんないろいろあるオーディオ・インターフェースの中で、僕がユニバーサル・オーディオApollo Twinを使っている理由は何でしょうか?

オーディオ・インターフェースはギターと違って、楽器店で試奏ができるわけでもないし、動画で音の聴き比べを視聴しても、なかなか違いはわかりにくいものです。僕の場合はミュージシャン仲間もいるので口コミを参考にしたり、“誰々も使っているな……”というひそかなリサーチもしました。

そして“予算”、“何チャンネル必要か”、“デザインや機能は”といった今まで本連載でも見てきた項目を加味して、総合的に判断したのがこのApollo Twinでした。結果的にとても気に入ってその後10年近く使い続けていますが、使ってみて僕が大事だと思ったのは“自分の好みの音か”ということです。

最近のモデルはどれも“高音質”、“音が良い”と言いましたがそれは言い換えると“ノイズが少ない”、“変な音痩せがない”というニュアンスになります。

“好みの音”はさらにその先の“音の傾向やクセ”のことです。たとえば“クリアで透明な音”だったり、“温かみのある音”、“アナログ感のある音”などさまざまな表現がされますが、自分が好きな音がどういう傾向の音なのかを知ることがとても大切です。

僕は“温かみのある音”が好きで、Apollo Twinの音もまさにそんな音でした。なのでこれだけ長く使っているのだと思います。

僕は、これまでに使ってきた違うオーディオ・インターフェースや、持ち運び用に買ったフォーカスライトのClarett、Apollo Twinを比べることで、自分の音の好みが段々とわかってきました(ちなみにClarettは個人的な意見ですがわりとクリアめな音の印象)。

関口所有のオーディオ・インターフェース
左からフォーカスライトClarett、ユニバーサル・オーディオApollo Twin

ということで、使っていくうちに自分の好みの音も発見できると思うので、予算や仕様などをある程度吟味したら、まずは恐れずにひとつ選んで宅録をスタートさせましょう!

「Pianistic (TyLuv. Remix)」関口シンゴ

Track List

  1. Pianistic (TyLuv. Remix)

origami PRODUCTIONS/2025年9月24日デジタル・リリース

『関口シンゴ Chill Christmas Live 2025』公演情報

◎スケジュール

  • 2025年12月13日(土)/東京・丸の内コットンクラブ
    1st:15:30開場/16:30開演
    2nd:18:30開場/19:30開演

◎チケット

  • テーブル席 : ¥8,800
  • ボックスシート・センター (2~4名席) : ¥11,300
  • ボックスシート・サイド (2~4名席) : ¥10,300
  • ボックスシート・ペア (2名席) : ¥10,800
  • ペア・シート (2名席) : ¥9,800

※料金は1名様あたりの金額となります。

◎問い合わせ
https://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/shingo-sekiguchi/

Profile 関口シンゴ

ギタリスト、コンポーザー、プロデューサー。ソロ・プロジェクトやOvallでの活動に加え、さまざまなアーティストのサポート・ワークやアレンジ、プロデュースを行なっている。自身の最新作は、トラックメイクからギター・レコーディングまでをすべて自宅で行なったインスト作『tender』。

公式HP:https://shingosekiguchi.com/
X:https://x.com/vusik_music
Instagram:https://www.instagram.com/shingo.sekiguchi/
YouTube:https://www.youtube.com/c/ShingoSekiguchi

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