オーディオ・インターフェースのチャンネル数 『おひとり様ギタリストのための音楽制作入門』by 関口シンゴ 第8回

文=関口シンゴ イラスト=山本蛸

アコギ録音に必要なチャンネル数

チャンネル数とは簡単に言うと“同時に録音できる数”のことです。

例えばアコギをマイク録りするのに必要なチャンネル数はひとつ(1ch)ですが、“アコギのラインの音と生音を同時に録音したい”、“マイクを2本でステレオで録りたい”、“歌とアコギを同時に録りたい”という場合には最低でも2ch必要になります。

初心者向けのオーディオインターフェースは1〜2chのものがほとんどですが、2chにしておくと使い方の幅が広がって便利です。

チャンネルという部屋

チャンネルは楽器ひとつずつの部屋というイメージ。その中には“マイクプリ”という回路があり、そこでマイクや楽器の小さな音声信号が増幅されて音が作られます。つまり“マイクプリの品質=音質”なのでとても重要!

また、どのくらいの音量に増幅するかは入力レベル(インプット・ゲイン)のツマミなどで調整します。

2チャンネルのインプット
左がチャンネル1、右がチャンネル2の入力部

写真のモデルは2chなので“1番の部屋”と“2番の部屋”があるイメージ。それぞれに入力レベルを調整するツマミがついています。

入力端子の種類

入力する端子の形は大きく3種類あります。

1. XLR端子

マイクには基本的にXLR端子のケーブル(キャノン・ケーブル)が使われます。特にコンデンサー・マイクを使う時には第2回でも出てきた48Vのファンタム電源を送る必要があるので、そのためにはXLR端子のケーブルが必要になります。

XLR端子
左からコンデンサー・マイク、XLR端子ケーブルのマイク側、インターフェース側

2. フォン端子

楽器はこの端子のケーブルを使うことが多いです。とくにエレキ・ギターやベースなどのハイ・インピーダンスの楽器のために“Hi-Z”と表記された入力が設けられてる場合があります。アコギのライン出力もこの“Hi-Z”入力を使うことでノイズが少なく録れるので重要です!

3. MIDI端子

外部のMIDI音源やMIDI鍵盤を接続するのに使用します。ただ最近のMIDI鍵盤はPCと直接USBでつなぐことが主流で、シンセの音源などもDAW内のものを使うことがほとんどなのでMIDI端子はなくても最初は問題ないと思います。

Apollo Twin
Apollo Twinは手前側に“Hi-Z”入力があり便利。背面にXLR端子が付いています

「Southern Street (DLJ Remix)」関口シンゴ

Track List

  1. Southern Street (DLJ Remix)

origami PRODUCTIONS/2025年8月27日デジタル・リリース

Profile 関口シンゴ

ギタリスト、コンポーザー、プロデューサー。ソロ・プロジェクトやOvallでの活動に加え、さまざまなアーティストのサポート・ワークやアレンジ、プロデュースを行なっている。自身の最新作は、トラックメイクからギター・レコーディングまでをすべて自宅で行なったインスト作『tender』。

公式HP:https://shingosekiguchi.com/
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Instagram:https://www.instagram.com/shingo.sekiguchi/
YouTube:https://www.youtube.com/c/ShingoSekiguchi

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