“耳コピ”のコツ

“ギターで楽曲を耳コピしてみたいけど、どうやってやればいいの?” そんな疑問を抱えるあなたに、おすすめの耳コピ方法をレクチャー!

文=関口真一郎
※本記事は書籍『アコースティック・ギターの全知識』より一部抜粋/再編集したものです。

耳コピとは

耳コピとは音を耳で聞き取ること。これは音感を鍛えることにもなるし、耳コピをする作業自体が、そのフレーズを弾く練習にもなっている。

コード理論や譜面の書き方を知っていると耳コピにも役立つだろう。

まずはベース音からチェックしてみよう

どのような曲を耳コピするのか、どのような譜面を作るのかによってもプロセスは異なる。ここではバンド編成による歌ものの曲をコード譜にすることを例にしてみよう。

音楽は4小節単位で進むことが多いので、まずは4小節単位の1本線譜面を書いた紙を用意する(譜例1)。

1本線譜面
譜例1:まずは4小節単位で割った1線譜を用意する

各小節の頭か、3拍目にコード・チェンジが来ることが多いので、そのあたりに注意を払いながら、ベース音だけ聞き取っていく(譜例2)。

音量は小さいが、ベース音はわりと聞き取りやすい。ギターだとベースと音域が異なるので、ベースも持っておくと、音の確認がしやすいだろう。

1、3拍目に注目
譜例2:特に1、3拍目を注意深く聞く
明るめの曲で、一番安定したコードがGだったら、Gのメジャー・ダイアトニック・コードを書き出す。特定の場所のベース音がB音なら、Bm7かな?とあたりをつける

ダイアトニック・コードを手がかりにしよう

その曲で最も安定していると思われる音を探し、その音をトニック音にしたスケールを設定する。明るい曲ならメジャー・キー、暗い曲ならマイナー・キーと判断し、そこから7つのダイアトニック・コードを導き出す(図1)。

Gのメジャー・ダイアトニック・コード
図1:Gのメジャー・ダイアトニック・コード

Key=GでB音が一番低い音だったら、Bm7 かな?とコード・ネームを書き込んでみる。アコースティック・ギターが入った曲で、一番安定した音がB♭音ならカポタストを付けている可能性が高い。

その後は適宜リズムを書き入れたりするが、いずれにしても口三味線をしながら音を拾ってみるといいだろう。楽譜作成ソフトに音を入力して確かめてみるのもいい。まずはシンプルな曲からトライしてみよう。

『アコースティック・ギターの全知識』

『アコースティック・ギターの全知識』

本記事は書籍『アコースティック・ギターの全知識』の内容を一部抜粋/再編集したものです。本書は、アコギの構造や関連機材、音楽理論などの基礎知識から、SNSでの活動方法などまで、さまざまな情報を網羅した1冊です。

定価2,420円(税込)
発売日2024.12.20
品種書籍
仕様A5判 / 192ページ
ISBN9784845641895

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